「農民」記事データベース20070423-777-03

能登半島地震

被災地救援策急げ

災対連 政府へ緊急要請交渉

関連/引き続き救援物資・義援金をお願いします


 災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(災対連)は四月十二日、政府(内閣府防災担当)に対して、能登半島地震被災者支援の緊急申し入れを行いました。この要請行動には、加盟団体の農民連はじめ、民医連、新婦人などの代表が参加。

 要請項目は、(1)障害者・高齢者に配慮した避難所の運営、(2)医療機関の復旧・再建や医師・看護師の確保、(3)激甚災の早期指定、(4)災害救助法の徹底活用、(5)コミュニティーを崩さない地域ごとのケア付き仮設住宅の建設、(6)農地と農業施設の早期復旧、(7)休業を余儀なくされている農民・業者・商店への生活保障、(8)被災者生活再建支援制度の早期改善―の八項目。

 地元の民医連の酒井秀明さんは、「被災者の多くは高齢者。『私はみなしごじゃ』との悲痛な声を受け止め、被災者に寄り添って対応してほしい」と実情を話し、農民連の森吉秀樹さんは、「棚田が崩壊し、二次災害が起こっている。春の作付けに間に合うよう、復旧をいそいでほしい」と要望しました。


棚田崩れ田植え不能に

深刻な被災地

 棚田崩落の現場を見てきました。急斜面の棚田が三枚にわたり、畦からごっそりと崩落していました。田んぼの地割れもはっきりと見てとれ、このままでは田植えは不可能です。同じところで液状化もありました。

 この集落の農家に聞いたところ、「あそこだけではない。反対側のところもひどい。ぜひ見てきたらいい。二十年くらい前に基盤整備をして、昨年ようやく返済が終わったばかり」「今の米価では、自分が金を出してまで田んぼを治す人はおらんやろ」と、落胆の様子。

 輪島市門前地区は高齢化比率が四七%と高く、所得が低い世帯が多いのが実態です。それでも自分たちが育った地域に愛着があり、先祖からの田んぼを守ろうと整備をしてきました。この人たちが地域から離れれば、集落は消滅します。待ったなしの事態に直面しています。

 さらに実情を把握して、「農家負担なしで農地・農道の全面復旧」「作付けできない期間の農家所得への助成」「農舎・農業機械の修理、新規購入に対する助成」を求めて、国や県、北陸農政局に要請していきます。

(石川農民連・「現地報告」ニュースから)


引き続き救援物資・義援金をお願いします

〈救援物資の送り先〉
〒928―0062
 輪島市堀町一字一三の二 民医連輪島診療所気付 農民連支援物資受け入れセンターあて
TEL0768(23)8686
〈義援金の振込先〉
郵便総合口座10030―61671711 農民連災害対策本部

(新聞「農民」2007.4.23付)
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2007年4月

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