2002年1月
■2002年1月21・28日(第524号)
- 展望切り開く力と熱気
- 「みんなの熱意に圧倒された」「熱く、たたかおうとする農民の姿を見て、本当にうれしい」――厳しい農業情勢にもかかわらず、参加者の熱気に包まれた農民運動全国連合会第14回大会が1月15日から3日間、静岡県熱海市で開かれました。47都道府県から349人が参加。BSE(狂牛病)などをめぐる農民連の動きにマスコミが注目する中での開催となりました。
- 新聞「農民」購読料改定のお知らせ
- 新聞「農民」に対する日頃のご愛顧に感謝申し上げます。「農民」は、今年3月から、購読料を月ぎめ350円から450円に100円値上げします。それに合わせて、(1)月1回の8ページ化、(2)月4回刊から週刊化、(3)活字の大文字化をおこない、より読みやすく親しみやすい紙面に改善します。
- たたかう力が湧いた
- 「大会は、参加した一人ひとりの思いで作られていて素晴らしい」「悪政に決して負けない力が農民連にあることを確信」などなど、参加者に大きな感動を与えた農民連第14回大会。今回初めて朝日新聞の記者が大会を取材するなど、農民連の活動がマスコミからも注目されています。BSE・セーフガード・「米改革」とのたたかい、生産・流通のとりくみ、税金闘争や仲間づくりなど、積極的な発言が相次ぎました。
- 来賓挨拶(要旨)
- 米屋の団体の日本米穀小売商業組合連合会の理事長、東京都米穀小売商業組合の理事長を兼務している長谷部です。本日は、全国農民連の立派な大会にお招きいただき、みなさまの前でお話できることを大変光栄に存じます。
- 大会で選出された新役員(敬称略)/各界の15氏が連帯のあいさつ/各界からの祝電とメッセージ
- 人事などです。
- 国民と連帯し、共同のたたかいを
- この1年は激動の連続でした。9月10日に我が国でBSE(狂牛病)が発生し、翌11日には、アメリカで同時多発テロが発生し全世界に衝撃が走りました。テロ問題については、農民連としての声明も発表し態度は明確であります。テロはどんな理由があれ、絶対に許されません。その根絶のためには国連を中心に法と理性に基づく解決策をとるべきであります。その後の事態は、アメリカは報復のために戦争に突入、日本政府は戦後初めて自衛隊を派兵し、艦船を戦場に送りました。
- 農民連第14回定期大会への報告(1)/(2)/(3)
- 国民生活のあらゆる分野で、弱肉強食の競争原理が吹き荒れ、農業の分野では、輸入の激増による経営破綻、離農、中小企業の倒産やリストラによる兼業農民の失業や福祉の負担増など、国民全体にとっても、農民にとっても事態は容易ならざる状況にあります。
- 〜手記〜 27年間の裁判闘争をたたかって
- 12月13日、最高裁第1法廷は、「税関賃金差別裁判」東京事案で、横浜事案に続き、「組合差別があった」「250万円の損害賠償を払え」との画期的な判決を下しました。裁判を起こしてから27年6カ月。この間のさまざまな思いを綴らせていただきます。
- 新潟 さくらんぼ生産グループ
- 「新潟砂丘のサクランボ」で知られる新潟県聖篭町のサクランボ生産グループが、昨年9月、新潟県農民連に団体加盟しました。一昨年から農民連を通じて、埼玉・上尾市場に出荷し、安定した価格で販売できたことがきっかけ。5人が新たに新聞「農民」の購読者になりました。
- 新潟県央“終い市”盛大に/団地住民に好評
- 各地の話題です。
- 家電量販店に並ぶ 小型精米機
- 米パニックのときに「農民連本部勤務のあなたに外米を食わせるわけにはいかない」と、あきたこまちの玄米とともに、家庭用精米機を佐藤長右衛門さん(秋田県農民連委員長)から譲り受けた。あれから7年、精米機がこわれたので、探しに出て驚いた。
- さつまいものうた
- 杉林和子さんの詩です。
- 「三創立者記念公演」
- 文学座はことし創立65周年という節目の年に当たり「三創立者記念公演」を1月からはじめます。文学座を創立したのは久保田万太郎、岸田国士、岩田豊雄の三人。文学座の伝統を確認し、次代へと継承していく意味で、その人たちの作品を上演するというものです。とりあげる作品は1月が久保田作品、2月が岸田作品、3月が森本薫作品(岩田豊雄の企画者としての功績による)となっています。
■2002年1月14日(第523号)
- 野菜作りは高齢者の生きがい
- 過疎化・高齢化が進み、さらに小泉内閣の農業「改革」で切り捨てられようとしている中山間地。ところが、おっとどっこい。この2年間で仲間を2倍に増やし、高齢者が中心になって野菜作りと地域農業の発展に力を発揮して、町からも注目されている岡山県の加茂川町産直野菜生産者組合(日名幹雄組合長)。農民連に団体加盟し、元気で野菜作りに励む同組合を訪ねました。
- 〔声明〕3品目のセーフガード発動中止に抗議する
- 一 政府は12月21日、長ネギ、シイタケ、畳表の3品目のセーフガードの本発動の中止を決めた。これは、輸入農産物によって重大な被害を受けている日本農業の現実を無視し、国際的に認められた正当な権利すら放棄する重大な裏切り行為であり、断じて認められない。
- 農民連・食健連 12・21怒りの中央行動
- 「狂牛病はモーたくさん!」「セーフガードを発動しろ!」――12月21日、クリスマスでにぎわう銀座の入り口、東京・有楽町で、農民連・食健連が牛5頭と新鮮な野菜の山を従え、宣伝・署名行動を行いました。また同日、一行は農水省前でも抗議集会を開き、セーフガードとBSE対策の2班に分かれて農水省と交渉しました。
- BSE“政府は全責任をとれ”/BSE110番 テレビで全国に
- 「生産者自らが声をあげ、損害の全額補償をかちとろう」――。「政府はBSEの全責任をとれ 12・20群馬県決起大会」が前橋公園で開かれ、県内各地から酪農・肥育農家など200人を超す人たちが参加しました。
- 私農業を始めました
- 「家で作ったおいしい野菜を食べ続けたい」と、昨年4月から、茨城県下館市で本格的に農業を始めた農業後継者がいます。作った野菜を朝市で販売し「将来は野菜を加工して販売したい」と夢を語る谷中希久子さん(24)。青年部員でもある谷中さんのお宅に茨城県西農民センター青年部事務局長の前田修一さんと訪ねました。
- 安い農産物の向こう側/タイの農村はいま
- タイでは、お正月が3回やってきます。第1回目は世界共通の1月1日、太陽暦の正月で、役所などでは大みそかから3日間休みます。第2回目は1月下旬か2月上旬の旧正月。月の動きを基準にした陰暦の新年で、タイの人々は「中国正月」とよび、中国系の人々が経営する会社は休みとなります。中国人は新年の幸運を願って、紙幣を模した新聞紙などを燃やします。
- 大豆畑トラストの収穫 秋晴れの中で参加者30人/“大豆の収穫、生きた教材”
- 新潟・栄町の大豆畑トラストの収穫祭が、昨年11月11日に行われました。今年の収穫量は、心配された異常高温による被害もほとんどなく上々。秋晴れのなか30人以上の参加者は、サトイモやゴボウ掘りを楽しみました。
- どか雪
- 小日向みちぞうさんの詩です。
- 農村の風物詩
- 山梨県甲府盆地の西側に位置する塩山市。東京・新宿駅から中央高速道で約1時間半、勝沼インターから20分程度で塩山市に到着する。街の郊外にある松里地区は、干し柿作りが最も盛んな地区である。近くには武田信玄の菩提寺として知られる乾徳山恵林寺(けんとくさんえりんじ)があり、年中観光客が訪れている。松里地区を訪れると、地区全体が甘い柿の匂いがただようような感じがし、あちこちにオレンジ色の干し柿風景と出食わす。
- 祝事に添える郷土料理
- 海に面した宇和島の郷土料理は、魚を使ったものがほとんどです。ふくめんはお祝いの時にはいつも作ります。「えそ」という魚を使いますが、身をほぐすのに少々手間がかかるので、お祝いのご馳走料理になったのでしょう。出汁はごく普通にカツオブシやイリコでもよいのですが、「ぜんご」という小さなアジでとると、また違ったまろやかさが出ます。
- 脊椎からみたからだのこと
- 「神経痛」――この言葉を聞いただけで身体のどこかに痛みを感じる方がいらっしゃるかも知れません。神経痛とは、神経の根っこに圧迫を受けることが原因で起きるシビレや痛みのことです。
■2002年1月7日(第522号)
- 2002年《午(うま)》幕明け 農業守る声ひびかせよう
- 木曽馬は千年も前からきびしい自然環境の中で育ってきた。蒙古系という説があり、事実、双方の染色体数は66で同じだという。粗食で強健な馬である。
- 悩み・要求の窓口「BSE110番」開設/千葉県白井市の酪農家を激励
- 農民連は、12月6日、BSE(狂牛病)対策本部を設置し、10日から「BSE110番」を開設(TEL03-3590-6759)。農民連本部の電話には連日、農家などからの悲痛な訴えが寄せられています。
- 全国食健連・農民連ら 埼玉県知事に要請
- ネギ、シイタケ、畳表の暫定セーフガード終了後、政府が本発動をしないため輸入が激増して年末年始の需要期に国内生産者価格が下落。生産者は悲鳴をあげています。
- 私たち“野菜作り大好き”
- 群馬県安中市、ここに野菜作り大好き、いつも一緒の元気いっぱい三人娘(?)がいます。ご覧下さい、あふれんばかりのこの笑顔――その様子はまさに「安中キャンディーズ」。群馬農民連会長の長沢尚さんと訪ねました。
- 新春対談 農山村は豊かな日本の源
- 群馬県上野村・村長 黒澤丈夫さんと農民連会長 佐々木健三さんの対談です。
- しめ縄作り
- 親子3代、約70年になるしめ縄造りをしている岩淵勲さん(71歳)。戦前の小作争議で有名な木崎村小作争議の始まったゆかりの地、新潟県豊栄市笠柳で稲作、果樹、野菜を栽培している農民連会員です。新潟農民連役員の渡辺憲一さんと訪ねました。
- 三が日は地粉の手打ちうどん
- ♪もぅ〜いーくつ寝るとお正月 お正月には餅食べて〜♪ お正月といえば楽しみなのがご馳走。おせち、お雑煮、お餅……。その土地ならではのお正月を求めて、埼玉県妻沼(めぬま)町の畑作農家、森千恵子さんを訪ねました。
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