演劇文学座創立六十五周年伝統を次代へ継承して「三創立者記念公演」
文学座はことし創立六十五周年という節目の年に当たり「三創立者記念公演」を一月からはじめます。文学座を創立したのは久保田万太郎、岸田国士、岩田豊雄の三人。文学座の伝統を確認し、次代へと継承していく意味で、その人たちの作品を上演するというものです。とりあげる作品は一月が久保田作品、二月が岸田作品、三月が森本薫作品(岩田豊雄の企画者としての功績による)となっています。 久保田作品は「大寺學校」(写真〈写真はありません〉)。明治末年、東京・浅草にある代用小学校が舞台。校長の大寺三平は義理人情の世界に生きる老人。若い教員との衝突や、学校創立二十周年祝賀会、市区改正、学制改革などの時代の流れとともに校長をとりまく人間模様が描かれています。一九二八年に築地小劇場で初演された作品。文学座では五七年と六七年に上演。今回は三十五年ぶりの上演になります。演出・戌井市郎。 校長・大寺三郎に加藤武、高等科受け持ちの若い先生・峰一郎に関輝男、尋常科受け持ちの先生・光長正弘に飯沼慧など、すべて初役に挑みます。 加藤さんは五七年、六七年のときは古着屋の若主人・岩井屋で出演してきました。今回は校長役です。「しみじみ年月を感じさせられる。亡き大先輩方と同じ舞台に立って幸い勉強させていただいたので、私は私なりの舞台にするべく励んでいる。六七年のときは、校長が新派から客演された大矢市次郎さんで、三津田健さんが光長だった。大矢さんと三津田さんの終幕の次第に酔ってゆく絶妙な光景が未だに目に浮かぶ」といいます。 (鈴木太郎)
*1月22日〜2月7日、東京・信濃町・文学座アトリエ。連絡先=文学座電話03(3351)7265 (新聞「農民」2002.1.21・28付)
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[2002年1月]
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