2005年12月
■2005年12月19日(第713号)
- 食料と健康、地域農業守れ
- 10月から全国でスタートした全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)の2005年グリーンウエーブ(食糧の波)中央集結行動が12月6日、都内で行われました。この冬一番の冷え込みのなか、参加者は、各地の多彩な取り組みの成果にたって、「日本の農業を守れ」「アメリカ産牛肉の輸入再開をやめろ」「食料自給率の向上を」の熱い思いを政府にぶつけ、シュプレヒコールとともに、怒りのこぶしを振り上げました。
- 「政府への要請」賛同署名 40自治体、13農協、8団体に/新年号のお届けと休刊のお知らせ
- 「食糧と健康、地域農業を守る福島県要請行動」が行われ、賛同書に署名した団体は、40自治体、13農協と、8団体に達しました。今回はじめて、県農協中央会の参事と県農業会議所の事務局長から賛同を得ました。(12月6日現在)
- 「基本計画」から展望を考える/家族農業や地域農村を崩壊させてはならない
- 食料・農業・食の安全に関する生協懇談会(世話人生協=コープ十勝、いわて生協、東都生協、CO-OPとやま、コープぎふ、大阪いずみ市民生協、コープかごしま)は12月1、2の両日、東京都内で「私たちの食と日本の農業―今とこれから」と題して学習・活動交流会を開きました。全国から生協関係者や産直でつながる生産者、食品業者など130人余が参加しました。
- 八木町に農民組合誕生
- 京都府八木町で11月27日、12人の組合員が参加して八木町農民組合の結成総会が開かれました。
- 「品目横断的対策」のねらいは?/ありがとうございました
- 長野県農民連は11月24日、安曇野市と伊那市で、「農業を考える講演会」を開きました。これは、農水省が決めた「品目横断的経営安定対策」が何をねらっているのかを学ぼうというもの。全国連の笹渡義夫事務局長が講演しました。笹渡氏は、「品目横断的対策」が日本の農業をどこに導くのかを詳しく解明。いまこそ、自治体や農協、広範な人たちと共同を強め、生産の拡大に全力をあげようと呼びかけました。
- この人/茨城農民連の新書記長 村田 深さん(37)
- 11月11日に開かれた茨城農民連の第38回大会で、書記長のバトンを、飛田元雄さんから引き継いだ“若さとまじめさ”がみんなに好印象を与えている「青年書記長」です。
- いっぱい食べて話しもいっぱい/青森県農民連 とれたて新鮮市
- 埼玉・春日部楽農倶楽部は11月26日、東京・足立区で、第1回「生産者と消費者の交流会」を開催。生産者の高橋晃会長、長女の祥子さん、長男の光司さんが参加し、25人の消費者と交流しました。
- 干し柿
- 一晩かけ皮をむき 新潟・おけさ柿/やっぱり手作りで 岐阜・蜂屋柿
- 長野・佐久地区食健連 第10回食と農のつどい/わあ おいしいつ
- 長野県の佐久地区食健連(依田発夫会長、21団体・グループ)が12月3日、佐久穂町で開いた「第10回食と農のつどい」は、140人の参加で、盛会な学習会、収穫祭となりました。
- 障害者がミカン狩り
- 障害者と健常者の親睦を深めようと、11月13日、私のミカン畑で11回目のミカン狩りが行われました。はじめたころは、2、3回もすればすぐ飽きるだろうと思っていましたが、まさか10年も続くとは。
- 旬の味
- 孫が1カ月ぶりに遊びに来た。ネコのしっぽをそっと持ってほほに近づけ、くすぐったそうに笑う。絵本を棚から全部出してポイッとうしろに投げ、そのなかの1冊を持ってくる。本を開いて「コナーニ」(これなあに)、「何だろう」「チンカンセンビュー、カンカンカン」と手ぶり身ぶりで話す。全部片付けてもまた同じことを繰り返す。自分で絵本を選んでいるようにもみえ、これも発育の段階なのか
■2005年12月12日(第712号)
- 新型インフルエンザ いま求められる対策は?
- 毒性の強いH5N1型の高病原性鳥インフルエンザがアジアからヨーロッパへと拡大。この鳥インフルエンザが、“人から人へ”感染する新型インフルエンザに変異して、大流行を起こす心配が現実味を帯びています。
- タイで見たもう一つの養鶏
- 鳥インフルエンザの宿主が野鳥であることから、野鳥との接触を断つ密閉式の鶏舎が推奨される傾向にあります。しかし逆に、大規模な工場養鶏こそ強毒性鳥インフルエンザを生み出す根源だと指摘する専門家もいます。もともと宿主を殺すことのない弱毒性のウイルスが、鶏から鶏へ感染を継いでいくうちに強毒性に変わるからです。
- 米軍基地の強化反対 全国連帯を/米軍司令部押し付けるな
- 「米軍基地の再編強化反対、基地も軍事同盟もない日本を」のスローガンの下、2005年日本平和大会が11月24日から27日まで神奈川県内で開かれました。
- 改憲・大増税許すな!/自民改憲案は憲法の魂バッサリ
- 「国民生活の最低保障確立、憲法改悪反対、大増税を許すな」―デモ隊が東京・浅草寺の雷門前を通る「11・27雷大行進」が、チンドン屋さんを先頭ににぎやかに行われました。
- 農協解体攻撃をはね返そう/農家の利益守る姿勢が重要
- 大分県中津市(旧耶馬溪町)にある下郷農協は11月13日、秋晴れの下、盛大に第49回農協まつりを開きました。
- 新聞「農民」と会員の拡大
“年内に目標必ず”と全国で奮起
- 年内に3万人読者をめざす、新聞「農民」と会員の拡大運動が全国でとりくまれています。
- お米屋さんの収穫祭
- 農民連ふるさとネットワークは、準産直米を扱うお米屋さんの収穫祭を、11月26日に埼玉県越谷市で、27日に東京都日野市の2カ所と埼玉県草加市で開きました。米屋さんと消費者、各産地からかけつけた生産者がひとつになって交流を楽しみました。
- 埼玉食健連「おひまち」
地産地消の運動さらに
- 今年で14回目となる埼玉食健連(農林業と食糧・健康を守る埼玉連絡会)の収穫祭「おひまち」が11月23日、さいたま市中央区で開かれ、県内各地から約60人が参加しました。
- 旬の味
- 私の住む小さな町に「九条を守る会」の準備会ができた。第1回会合には、世話人になってもらおうと呼びかけた、町を代表する各分野の人たちが顔をそろえた
■2005年冬号外
- 徹底検証/農水省の「品目横断的経営安定対策」は日本の農業をどこに導くのか!?
- 農水省が10月27日に決めた「品目横断的経営安定対策」は、これまであった畑作物の品目ごとの価格安定対策を廃止し、一握りの「担い手」にしぼって所得の減少に対する補てん(直接支払い)をおこなうというもの。そのねらいは、WTOを絶対視して関税引き下げと輸入拡大を大前提に、“生産を刺激しない(増やさない)”政策体系に移行すること。さらにWTOという“外圧”を利用して補助金を削り、農家を生産からしめ出して構造改革を無理やり推し進めること。その行き着く先は…。
- 9割の農民を切り捨て「担い手」をふるい落とす(1/3)/(2/3)/(3/3)
- 熊 ところ変われば、農業の姿もずいぶん違うなぁ。私らの町は約2万ヘクタールの農地に、農家は750戸。私は36ヘクタールの農地で、てん菜、小麦、大豆など豆類を作っている。十勝の畑作はこれにバレイショを加えた4品目で輪作をやる。
- 「経営安定対策」の中身とは…
- 「品目横断的経営安定対策」は、全農家を対象にした麦作経営安定資金や大豆交付金など、畑作物(麦、大豆、てん菜、でん粉用バレイショ)の価格対策をすべて廃止(図1)。基準を満たす「担い手」だけを対象に支援します。
- 国産小麦、大豆を守ろう
- 私たちは、農民連さん、JAさんなどとともに「ふくしま大豆の会」をつくり、県産大豆を3000円高く買い支え、安全・安心して食べられる豆腐や納豆などを消費者に届けています。
■2005年12月5日(第711号)
- 農林水産「九条の会」/ひろがる賛同の輪
- 農林水産「九条の会」は11月23日、呼びかけ人懇談会を都内で開き、今後の活動計画などについて話し合いました。憲法会議事務局長の川村俊夫さんが、「農林水産はなかなか難しい分野ですが、おおいに期待しています」とあいさつ。北海道「農業関係者九条の会」からメッセージが寄せられました。
- 改憲阻止へ壮大な運動を
- 9月の総選挙で、国会は改憲派が圧倒的な多数を占めました。自民党は結党50年を機に、正式に改憲案を明らかにして、9条を変えて日本を戦争できる国にしようとたくらんでいます。
- 徹底検証/農水省の「品目横断的経営安定対策」は日本の農業をどこに導くのか!?
- 農水省が10月27日に決めた「品目横断的経営安定対策」は、これまであった畑作物の品目ごとの価格安定対策を廃止し、一握りの「担い手」にしぼって所得の減少に対する補てん(直接支払い)をおこなうというもの。そのねらいは、WTOを絶対視して関税引き下げと輸入拡大を大前提に、“生産を刺激しない(増やさない)”政策体系に移行すること。さらにWTOという“外圧”を利用して補助金を削り、農家を生産からしめ出して構造改革を無理やり推し進めること。その行き着く先は…。
- 9割の農民を切り捨て「担い手」をふるい落とす(1/3)/(2/3)/(3/3)
- 熊 ところ変われば、農業の姿もずいぶん違うなぁ。私らの町は約2万ヘクタールの農地に、農家は750戸。私は36ヘクタールの農地で、てん菜、小麦、大豆など豆類を作っている。十勝の畑作はこれにバレイショを加えた4品目で輪作をやる。
- 「経営安定対策」の中身とは…
- 「品目横断的経営安定対策」は、全農家を対象にした麦作経営安定資金や大豆交付金など、畑作物(麦、大豆、てん菜、でん粉用バレイショ)の価格対策をすべて廃止(図1)。基準を満たす「担い手」だけを対象に支援します。
- 国産小麦、大豆を守ろう
- 私たちは、農民連さん、JAさんなどとともに「ふくしま大豆の会」をつくり、県産大豆を3000円高く買い支え、安全・安心して食べられる豆腐や納豆などを消費者に届けています。
- はたらく女性の中央集会/第50回迎え盛大に
- 今年50回を迎えた「はたらく女性の中央集会」が11月19、20日に都内で開かれ、のべ1100人が参加しました。「規制緩和とグローバル化がもたらしたもの」と題したシンポジウムでは、民間労働者、業者、農民、公務員のパネリストが発言。農民連の杵塚歩さんは、「WTO協定以降、農家に押し付けてきた政策は、価格暴落や集落を崩壊させ、農村女性に大きな負担をもたらしています。12月のWTO香港国際行動に参加し、各国が持続可能な農業を守り、食糧主権を確立するために世界の民衆と連帯してきます」と述べました。
- WTO香港行動参加者/私の一言
- 農民の道拓く国際連帯を
- にぎやかに神奈川産直まつり
- 27回目となる「かながわ産直まつり」が11月19日、大和市で開かれました。主催は、農民組合神奈川連合会、生産者と消費者が手をつなぐ会、神奈川農畜産物供給センターなどでつくる実行委員会。親子連れなど参加者は、生産者の畑をめぐり、収穫体験をしながら農産物にふれました。晴天の下、子どもたちの「たくさん採れたよー」の声が響き渡り、生産者との交流にも満足そうでした。
- 読者からのお便り
- 子どもの教育に農業体験がよい/くらしに役立った新聞「農民」/ふるさとの石川から届いた「ゆず」
- 太陽の恵み丸ごと/昔ながらのみなべの梅干し 和歌山 みなべがわコープファーム
- 和歌山県みなべ町にあるみなべがわコープファームの中野智恵子さんから、「今年は梅干しの売れ行きが悪く、農家はたいへんです。青いダイヤモンドといわれたのは、夢のようですわ」というお便りをいただきました。
- 旬の味
- 木枯らしが山を雪に包んで野に降りる。会津もほどなく冬に入る。雪国の暮らしは、そこに住む人に困難をしのぐ知恵とともに忍耐の意味を教える
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