「農民」記事データベース20051212-712-03

米軍基地の強化反対 全国連帯を

05年平和大会神奈川県で シンポ・基地調査、交流

関連/米軍司令部押し付けるな


 「米軍基地の再編強化反対、基地も軍事同盟もない日本を」のスローガンの下、二〇〇五年日本平和大会が十一月二十四日から二十七日まで神奈川県内で開かれました。

 大会は、国際シンポを皮切りに、基地調査、分科会、青年交流集会「ピースシャウト」などが熱気あふれるなかで開かれ、千七百人が参加。農民連からも本部をはじめ代表が参加しました。米陸軍第一軍団司令部の移転阻止大集会も座間市で開かれました。

 今年の大会は、在日米軍再編「中間報告」による米軍基地強化が押し付けられ、全国の関係地域の自治体や住民の強い反発が起きているなかで開かれました。米軍基地が最も集中している沖縄や神奈川をはじめ、各地の創意的なたたかいが熱心に交流されました。

 二十七日の分科会「大増税・福祉破壊・農業つぶしなどくらしと安保」では、農民連が特別報告を行い、九割の農家を切り捨てる小泉農政改革の実態やWTO体制下の世界と日本の農業の現状を指摘し、「アメリカ産牛肉輸入再開問題でも日米同盟を最優先する安保体制がある」と告発。BSE問題と米軍再編・強化問題での共同を広げ、WTO香港行動に百人の代表団を送るなど、情勢を主体的に切り開いていることを強調しました。

 討論の中で、東京・町田の平和委員会の代表は「農民は、相続税や宅地並み課税で苦しめられている。田んぼの真ん中で交流会を開いて対話を進めている」と語り、長崎・新婦人の代表は「大型店の進出で商店だけでなく農家も大変。地域ぐるみではね返したい」と発言しました。

 大会は、まとめとして来年三月の在日米軍再編最終報告にむけ、(1)草の根での学習・宣伝(2)自治体要請(3)一〇〇万署名運動などを提起。イラク派兵・有事体制づくり反対、憲法改悪を許さない運動と結びつけ、全国的な連帯で運動を進めようと訴えました。

(上山興士)


米軍司令部押し付けるな

座間大集会 1万1000人が基地を包囲

 神奈川県にあるキャンプ座間への米陸軍第一軍団司令部の移転を阻止する大集会が十一月二十六日、座間市内で開かれ、県内外から一万一千人が参加(写真上〈写真はありません〉)。会場は、平和大会参加者や地元住民らでいっぱいになり、集会終了時には人の波が会場からあふれんばかりに膨れ上がりました。

 来賓あいさつした日本共産党の志位和夫委員長は「司令部移転のねらいは、海外派兵部隊の世界展開を可能にし、陸上自衛隊と一体で、戦争の最前線に殴りこむことにある」と指摘。「自治体ぐるみのたたかいを全国に広げ、基地押しつけを拒否しよう」と呼びかけました。

 相模原市の小川勇夫市長と逗子市の長島一由市長から、連帯メッセージが寄せられ、原子力空母母港化を考える横須賀市民の会の清水昭治さんが、基地撤去に向けて決意をのべました。

 地元の高校生が「飛行機の爆音で彼氏の声も聞こえない」と、騒音被害の実態をのべ、外国代表もあいさつしました。

 集会では「私たちの町を、私たちの国を、アメリカの戦争基地にしないため、戦争する国にしないため、ともに力を合わせましょう」とのアピールを採択しました。

 集会後、参加者は、基地を包囲するデモ行進を行い、地元の住民が沿道に出て、拍手を送る姿もみられるなか、「戦争司令部お断り」と書かれたオレンジのステッカーを高々と掲げました。

(新聞「農民」2005.12.12付)
ライン

2005年12月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2005, 農民運動全国連合会