下郷農協が盛大に農協まつり農協解体攻撃をはね返そう町民の祭りのにぎわい 4000人集まる
大分県中津市(旧耶馬溪町)にある下郷農協は十一月十三日、秋晴れの下、盛大に第四十九回農協まつりを開きました。(写真〈写真はありません〉) 同農協は、九州のほぼ中央に位置し、福岡県に近い片田舎の小さな農協。しかし、全国的な産直運動の先駆けとなり、地域経済の中心的な役割も担っています。それだけに、同農協まつりは、“一農協の祭り”とは思えない、“町民の祭り”といったにぎわいです。 下郷小学校のグラウンドを会場に、お神楽や子どもたちによる「まつけんサンバ」が披露され、もちつきやしめ縄づくりの実演も。県下はもとより全国各地から産直で知り合った人たちも駆けつけ、参加者は四千人にもなり、景勝地として知られる同町の真っ盛りの紅葉も、祭りのにぎわいに花を添えていました。 祭りのなかで、横山金也組合長は、農協が直面している問題を率直に提起。(1)財界が「郵政の次は農協だ」として農協に対し、独禁法適用除外を解除するよう求め、金融・共済・経済事業の分離分割を迫るなど、農協の解体攻撃を強めていること(2)全中はこの攻撃に反発しながらも、各県中央会を後押しして未合併農協に対する合併攻撃をかけていること(3)JA大分中央会は、下郷農協に対して「経営不振だから」と合併を迫っていること(4)下郷農協は十月末に開いた臨時総会で合併反対の決意を全員一致で示したこと―などを明らかにしました。 下郷農協は今、合併せず、自立の道を進むため、(1)一億円の売上増(2)千五百万円の増資(3)六億円の貯金純増―の三つの目標を来年三月までにやりとげようと奮闘し、農協内外に広く協力を呼びかけています。全国的な農業・農協攻撃をはね返すため、下郷農協のたたかいがますます重要になっています。 (大分県農民連 阿南勝也)
千葉県農民連農家の利益守る姿勢が重要会員の農業委員が学習・交流千葉県農民連は十一月二十三日、四十人いる農民連会員の農業委員に呼びかけて「WTOと経営所得安定対策の学習・交流会」を、真嶋良孝副会長を講師に開催しました。十九人の農業委員が集い、講義の合間に質問が出るなど、集中した学習会になりました。いまの農業委員会は、農業「構造改革」を推し進める重要な役割を担わされています。そして、企業の農業参入に道を開くリース特区や、農地の利用集積の加速化など、農地制度見直しの推進役であり、また「担い手」の育成、集落営農の組織化・法人化など、新たな「基本計画」の中心課題を担わされてもいます。 学習会の中では、「農業委員会に基本計画を押し付けてくる。学習していないと、対応も判断もできない。学習と意思統一の集まりが必要」「農業委員会がどういう声を上げるかが問われる」「農民組合員の委員がどうしても複数ほしい」など、農業委員会の役割の重要さや、組合員がかかわることの大事さをあらためて感じる意見が交わされました。 また、「一番の悩みは耕作放棄地対策。地産地消と食育とのかかわりで、『ご飯一日二食、食べよう条例』を農業委員会で呼びかけている」「主力野菜の価格保障に取り組んでいる」「農家がどんな思いでいるのかアンケートを取ることにした」「農業委員のほとんどが新聞『農民』の読者。建議を出す力になっている」など、それぞれの経験が交流され、定期的な開催の必要性を感じました。 (千葉農民連・小倉毅)
(新聞「農民」2005.12.12付)
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[2005年12月]
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