「農民」記事データベース20051205-711-08

国産小麦、大豆を守ろう

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再生産可能な価格保障を

福島・コープフーズ 清水秀行社長

 私たちは、農民連さん、JAさんなどとともに「ふくしま大豆の会」をつくり、県産大豆を三千円高く買い支え、安全・安心して食べられる豆腐や納豆などを消費者に届けています。

 先日、東北農政局が主催する「食のタウンミーティング」が開かれ、参加しました。非常に残念だったのは、地産地消の推進を言いながら、行政サイドに、荒廃する農業生産基盤をどう立て直すかという考えがまったくないことです。立て直しには、再生産可能な価格を保障し、後継者を育てていくことが必要です。

 県内には小さい団地ではあるけれども、これで作れば最高の豆腐ができるといういい大豆を、一生懸命作っている農家がまだ残っています。中小農家の切り捨てに強い危機感を抱いています。


国産麦の本物の味伝えたい

埼玉・草加市立西町小学校(調理師) 菅千代子さん

 埼玉県では、県産小麦一〇〇%の「さきたまロール」を学校給食に出しています。かみしめると小麦の香ばしい味がして本当においしいパンです。外国産小麦のポストハーベスト農薬から子どもたちの健康を守り、本物の味を伝えていきたいと思っています。

 県産小麦の生産縮小につながる今度の農政改革は、こうした私たちの願いと真っ向から対立するものです。

 草加市では、農家の軒先販売を応援するために、市として軒先販売する農家の地図を作っています。今年の陽気で採れすぎた葉ダイコンを学校給食に入れ、完売したということもありました。

 こうしたとりくみを通じて、小さい農家も含めて地域の農業を守っていくことが必要だと思っています。

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(新聞「農民」2005.12.5付)
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2005年12月

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