「農民」記事データベース20051219-713-10

障害者がミカン狩り

不自由な手で懸命に摘む
愛媛・今治


松山・障害者の自立支援センター

 障害者と健常者の親睦を深めようと、十一月十三日、私のミカン畑で十一回目のミカン狩りが行われました。はじめたころは、二、三回もすればすぐ飽きるだろうと思っていましたが、まさか十年も続くとは。

 この日は、ミカン狩りには格好のポカポカ陽気。松山市の障害者団体「障害者の自立支援センター」の呼びかけで、松山市や松前町、東温市、今治市などから障害者十二人を含む家族連れなど三十七人が参加しました。

 食べごろには少し早いものの、参加者においしいミカンの見分け方を教えると、手の不自由な人も介助の人に手伝ってもらいながら、いっしょうけんめい摘み取っていました。(写真〈写真はありません〉

 ミカン狩りをより楽しんでもらうために、ミカンゲームを企画。二人一組で、一回戦は房の数で、二回戦は皮が切れないようにむいた長さで、決勝戦は甘さで競いました。優勝は糖度十五度で青野清繁さん、準優勝は十三度で渡部雄一朗さんでした。

 参加者は、「初めて参加したが、よかった」「畑の土が柔らかく車イスのタイヤが埋まり、体力を使ってしまった」「ミカンが見た目より甘かった」などの感想を話してくれました。「また来年も」と約束して家路に着きました。

(愛媛県今治市菊間農民組合 大道法幸)

(新聞「農民」2005.12.19付)
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2005年12月

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