2011年1月
■2011年1月31日(第958号)
 TPP阻止、農山村の再生へ農民連が共同の“核”に/農民連女性部第22回総会/農民連青年部第19回総会
- 「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)阻止、農山村再生の“核”となる組織づくりを!」―農民連の第19回定期大会が、1月19日から21日まで、東京・大田区産業プラザで開かれ、全国からから約350人の代議員・評議員が参加しました。
 白石淳一会長のあいさつ(要旨)
- 大会参加のみなさん。激動する情勢のもと、日本の農業・食糧、そして農山村を守り、安全で安心できる農産物を届けるために全力で奮闘いただいていることに対し、心から敬意を表します。
 JA全中冨士専務からのメッセージ
- JA全中の今野正弘農政部長が、冨士重夫専務のメッセージを代読しました。その要旨を紹介します。
 農のこころ
- 牛飼いの夫婦を囲う冬疎林
 COP16(国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)対抗行動に参加して(下)
- COP16の交渉結果は、「各国が積み上げた削減量では温暖化は止められず、この差をどうやって埋めるかという言及がない」、「COP17(2012年月11月)での合意が法的拘束力のあるものになるかが、今後の交渉まかせになっている」など、合意内容の面では非常に弱いものになっている一方で、重要な前進面もありました。
 東京・築地市場移転問題/“TPP参加するな”と要請
- 東京・築地市場(中央区)の江東区・豊洲への移転問題が4月の都知事選を控え、大きな争点になっています。農民連は、全労連・全国一般東京地本・東京中央市場労組(東中労)をはじめ、各団体と懇談や学習を積み重ねながら、移転反対の世論を喚起しています。
 野沢菜漬 炬燵(こたつ)談義
- 信州の東北信では、冬の漬物に野沢菜がある。野沢菜は、西日本の高菜に似ているような気がする。食べ飽きない味だ。
 成人おめでとうございます 憲法9条を守りましょう
- 「成人おめでとうございます」―岡山・高梁9条の会は1月9日、市主催の成人式会場前で、憲法9条を守る宣伝・署名の訴えと、シール投票などに取り組みました。
 本の紹介/農文協ブックレット TPP反対の大義
- 本書は、TPP反対の“国民的大義”を明らかにするために緊急出版されました。編集した農山漁村文化協会(農文協)によると、「国民的大義」とはTPP反対を農業・農家保護の問題としてではなく、国民の問題として論ずることであり、日本社会の存立にかかわる問題として論じることを意味していると言います。
 旬の味
- TPPやFTA、GDPといった横文字を耳にする機会が増えた。JAでもTPP参加に反対する1千万人署名を進めているので、役職員から声をかけられる
■2011年1月24日(第957号)
 全国に広がる「TPP参加に異議あり」の波/TPP反対 松川村農民組合(野長)が署名訴え/TPP反対 農村崩壊・農協なくなる
- TPP(環太平洋連携協定)への参加に対し、「反対」や「慎重な対応」を求める自治体の意見書採択が広がっています。1月14日現在の集計で、都道府県は30(「参加」を前提にしたものなどは除く)、市区町村は782(全自治体数の約45%)にのぼることが新聞「農民」の調べでわかりました。今後、さらに増える勢いです。
 雑誌「農民」臨時増刊(No. 63)刊行
- TPP反対の世論と運動を強めるため、雑誌「農民」の臨時増刊号を緊急に刊行します。主な内容は、東京大学教授・鈴木宣弘さんの「ゼロ関税で『強い農業』はできない」と、農民連副会長・真嶋良孝さんの「TPP参加を許さず、食糧と農業、この国を守ろう」の2つの論考です。
 TPP反対でリレー宣伝/民医連が“TPP反対”
- 農民連関東ブロックは「TPP絶対反対」の横断幕を各県でリレーする宣伝に取り組んでいます。
 TPPで森林荒れ国土が崩壊
- 政府が参加を検討しているTPP(環太平洋連携協定)により農林水産業は大打撃を受けるといわれています。全国森林組合連合会の浅野明雅さんに、林業への影響について聞きました。
 農のこころ
- 去年(こぞ)今年納屋に鎌鍬打ち揃い
 COP16(国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)対抗行動に参加して(中)
- 熱気あふれるビア・カンペシーナ国際代表団のなかでも圧巻だったのが、農業大臣を団長にして87人が参加したボリビアの代表団です。
 梨づくりで生きがいある生活
- 広島県の中央部に位置する世羅(せら)町。その中心部、標高450メートルほどのなだらかな高原に梨園が広がります。1973年に設立し、9戸の農家が協業で梨づくりに取り組んでいる農事組合法人「世羅大豊農園」(上田隆三組合長)を、地元の木戸菊雄さん(広島県農民連副委員長)と訪ねました。
 丹波黒豆づくり大成功
- 埼玉県農民連春日部支部の有志で栽培した「丹波黒豆」は、大成功でした。全国的には猛暑などの異常気象で、ほとんどの作物が生育障害や病害虫などの被害で大幅な減収となりました。しかし、幸いにも栽培した「丹波黒豆」は、1株平均で400莢(さや)にもなりました。写真の株には、莢が528もありました。
 旬の味
- 正月なのに「今年は良い年になりそうだ」との幻想すら持てない。「大企業が利益を確保することで景気は自然に回復する」などとのんきに主張していた政党は政権を去り、名ばかりの新政権は早々に旧政権と同じ姿になった。“雨がえる政権”とも言うべきか
■2011年1月17日(第956号)
 TPP参加反対/農民連南魚沼支部が誕生 新潟
- 菅首相は1月4日、2011年の年頭記者会見で「平成の開国元年」を宣言。TPP(環太平洋連携協定)参加と消費税増税、米軍基地の沖縄県内たらい回しなどの悪政をさらに推し進めようとしています。
これに対して、各地の食健連・農民連は年末年始も街頭に出て、「TPP参加反対」を訴えています。
 農民連の要求の反映であり、運動の成果抜本的転換を求め、さらに運動強める/農民連第19回定期大会のご案内
- 農水省は、政府備蓄米として2010年産米を最大18万トン買い入れることを決定しました。農民連は、農水省がこの方針を与党に示した段階で、次のような会長名の談話を発表しました。
 COP16(国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)対抗行動に参加して(上)/TPP参加やめよ
- 2010年11月29日から12月10日まで、メキシコのリゾート都市カンクンで、地球温暖化対策の国際的ルールを決める国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催されました。COP16の期間中、国連の会議と並行してビア・カンペシーナ(LVC)の対抗行動「生命、環境と社会の正義のための国際フォーラム」が開かれ、農民連から2人が参加しました。ビア・カンペシーナの行動や主張などを中心に紹介します。(満川暁代)
 農のこころ
- 初明り連れ立ちて来る田の匂ひ
 新春ビッグ座談会(下)
- 高田 1993年の米パニックのときです。1度の凶作であんなに米不足になって、外国から米を買い入れたわけです。そのとき、「タイの米を奪わないで」とのタイの子どもの訴えに、お金で食糧を買いあさることがいかにその国の人たちを苦しめているかを思い知らされました。人間本来の生き方そのものが、問われているんじゃないのか。大企業だけが肥え太る社会でいいのか。TPPのたたかいを通じて、食料自給こそ真の国際貢献のあり方だと、日本社会の根本を問うような運動にしていきたいと思っています。
 北と南の交流
- 昨年11月27、28の両日、北海道常呂郡訓子府(くんねっぷ)町(北見市の南西、人口約5600人)で酪農やタマネギなどを作っている農業委員OBの17人が福岡県うきは市を訪れ、みのう農民組合員と交流しました。これは、「新聞『農民』を読んでみのう農民組合の活動を知っていた」という角武史さんの発案です。
 日韓交流と歴史探訪の旅 》下《
- 韓国の釜山市には、小高い龍頭山・龍尾山の上に釜山タワー(高さ120メートル)があります。展望台からの眺めは360度の大パノラマで、誰もが訪ねる観光のシンボルになっています。
 本の紹介/日本の伝統食を考える会・編著「おから百珍」こんなに豊か!おからを使った郷土食
- 「豆腐」の本はさまざまありますが、「おから」についてまとまったものは、ほとんどありません。あってもヘルシー(栄養面)だけを強調した料理の本くらいです。
 旬の味
- めったにない大寒波で、鹿児島では大みそかから元日にかけて大雪が降り30センチくらい積もった。一週間たっても軒下に雪が残っている
■2011年1月3日(第955号)
 口蹄疫に絶対に負けないぞ!
- 口蹄疫(こうていえき)の「終息宣言」が出てから、4カ月が経ちました。殺処分の対象になった畜産農家も、復興に向けて一歩ずつ歩み始めています。しかし、「再開したい」と希望する農家は全体の約7割。そのうち、これまでに経営再開したのは約3割にとどまっています。その背景には、TPP(環太平洋連携協定)をめぐる動きや口蹄疫再発への不安がぬぐえないことがあり、慎重になっているためです。農民連の組合員も約5割の農家が依然再開できないでいます。
 新春ビッグ座談会(上)
- 農民連は、TPP阻止を2011年の最大の闘争課題として位置づけ、1月19日から始まる第19回定期大会の議案にも「TPP阻止の国民共同を構築し、農山村を再生する“核”となる組織作りに挑戦しよう」というスローガンを掲げ、奮闘中です。
TPPへの参加は、もっとも打撃を受ける農林漁業をはじめ、国民生活全体に影響を及ぼします。TPP阻止のためには、農民の力だけではなく、幅広い国民的なたたかいが求められます。
各界の4人が、TPPのねらいを明らかにし、国民的な合意と共同のたたかいをどうつくっていくのか、その展望をおおいに語り合いました。
 日本医師会がTPPで異議
- 日本医師会は昨年12月1日、「日本政府のTPP参加検討に対する問題提起」と題する見解を発表しました。
 TPP反対 国民的な大運動を/三重で北部農民連結成
- 福島県食健連主催の「TPP参加反対。地域経済と農業を守る県民集会」が昨年12月7日、福島市のJA福島ビルで開かれ、寒風が吹くなか約100人が参加しました。
 素材を生かす旬のレシピ
- 市販品や身近な食材で作るおせち料理を紹介します。ぜひ、チャレンジしてみてください。
 農のこころ
- 福達磨一眼睨むTPP
 ビア・カンペシーナ東南・東アジア青年交流会に参加して/はつはるに翔ぶ
- ビア・カンペシーナ東南・東アジアの青年交流会が、昨年11月22日から26日までインドネシアで行われ、地元をはじめ日本、韓国、台湾、カンボジア、フィリピン、タイ、東ティモールから20人以上の青年が参加し交流しました。日本からは、農民連青年部長でビア・カンペシーナ東南・東アジア青年代表の杵塚歩さんと、京都でお茶の生産をしている植田修さんが参加しました。植田さんのリポートです。
 日韓交流と歴史探訪の旅 》上《
- 農民連関東ブロックは昨年に引き続き、11月27日から30日の間、韓国の釜山市を中心に慶尚北道・慶尚南道を訪ね、農民と交流し、切っても切れない日韓の歴史を学びました。関東各県から9人が参加しました。
 旬の味
- 今年はうさぎ年だ。「卯」とは何ぞや。調べてみると「卯」の本来の読みは「ぼう」。門を無理に押し開けて中に入り込む様を表した文字で、「冒(おかす)」と同系の語とある。「卯」を使った漢字は「貿」のみらしい。財貨を表す「貝」と「卯」を合わせて、こじ開けて財貨を求める意の「貿」ができた。昔の人はうまいことを考えたものだ
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