「農民」記事データベース20110124-957-09

旬の味


 正月なのに「今年は良い年になりそうだ」との幻想すら持てない。「大企業が利益を確保することで景気は自然に回復する」などとのんきに主張していた政党は政権を去り、名ばかりの新政権は早々に旧政権と同じ姿になった。“雨がえる政権”とも言うべきか▼正月早々、畜産と果樹を営む仲間の農家が駆け込んできた。「高齢の母が手伝ってくれていたが、とうとう無理になった。自分一人でやらなきゃならないので、いろいろ迷惑をかけるが頼む」と。日本中の農民が置かれている共通の状況ではないか。みんなギリギリのところでがんばっているのだ▼大企業は、マスコミを動員してTPP推進の大合唱だ。菅首相は論理も何もなく、ただただ“前のめり”状態。マスコミは「強い農業を作れ」と口ぐせのように言うが、何にくらべて強くなれというのか▼朝から晩までクタクタになるまで働いているのに、「さらに強くなれ」と言うのか。それなら農民連をもっともっと強く大きくして、今の政治を変えるしかない。

(倫)

(新聞「農民」2011.1.24付)
ライン

2011年1月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2011, 農民運動全国連合会