COP16(国連気候変動枠組み条約
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デモ行進するボリビア代表団。中央の女性が団長の農業大臣 |
ビア・カンペシーナはCOP16の交渉に対して、「投機資本や新しい“グリーン”経済、共有財産の民営化の議論ばかりしている」と強く批判し、カーボンオフセットなどの「抜け穴」に、「うその解決策だ」「地球温暖化に新自由主義を持ち込むものだ」と強く反対しています。なぜなら、こうしたプロジェクトの現場では、「温暖化防止」を掲げながら実際には環境破壊が行われており、小農民や先住民が、もっとも被害を受けているという現実に直面しているからです。
(注1)REDD=「森林減少・劣化に由来する温室効果ガス排出削減」。途上国で森林減少・劣化の防止策をとった場合、それによって排出されずに済んだCO2にクレジットや補償を与えるという仕組み。クレジットは売買できる。カーボンオフセットの一つ。COP16では正式決定とならなかったが、国際交渉を先取りするかたちで多くのプロジェクトが始まっている。しかしその実態は、天然林を伐採し、森林プランテーションにするなど、森林減少の防止につながらない事例や、森に暮らす先住民や小農民が追い出されている事例が続出している。
◇ (注2)CDM=「クリーン開発メカニズム」。
先進国と途上国の企業や団体が共同で排出削減プロジェクトを実施し、削減した温室効果ガスはクレジットとして売買できる。また削減分を先進国の目標達成に利用できるので、「抜け穴」となっている。
◇ (注3)カーボン・オフセット=温室効果ガスを削減した場合、その削減分を炭素クレジットとし売買できる仕組み。本来は自分(自国)が負っている削減義務を、こうしたクレジットを買ってきて埋め合わせることができる仕組みでもある。
[2011年1月]
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