2007年10月
■2007年10月29日(第802号)
 “おいしい米を消費者に”とお米屋さんが米づくり
- みなさんは「若い米屋の会」(通称、若米会)をごぞんじですか。神奈川県を中心に、米屋さんなど米穀業界に携わる若手の後継者集団(ただし39歳まで)です。
 備蓄米を100万トン水準まで 買い入れ、安値放出やめよ/農民連の「緊急対策」発表後 各地で対策求める動き活発
- 低米価で米農家が苦境に立たされるなか、日本共産党の紙智子参院議員は10月17日、予算委員会で米価暴落対策を緊急に求めました。
 「九条の会」は11月24日第2回全国交流集会/農林水産「九条の会」11月10日に全国のつどい
- 農林水産業など第1次産業の分野で憲法9条を守ろうと運動している「農林水産九条の会」が第2回「全国のつどい」を開催します。テーマは「輝かせたい憲法9条、守りたい農林水産業と食料」です。
 10月28日に国民大集会
- 「許すな! 憲法改悪・消費税増税、守れ! いのちとくらし・雇用」をメーンスローガンに、10月28日、東京・亀戸中央公園で、農民連を含む49団体が実行委員会となって国民大集会が開かれます。
 農のこころ
- 田の神の両手か稲架が基地を堰く
 おにぎり屋ふくちゃん 店のこだわりは“お米”
- 町工場がところどころ残る東京都大田区の大森地域。下町の小さな商店街、するがや通りに店を構える「おにぎり屋ふくちゃん」は、「お米がおいしい」と評判です。
 米の生産者価格「時給256円」に驚く
- 今年の米価が1俵7000円(内金)で出荷するたびに5000円の赤字、米づくりを時給で換算すると256円の新聞「農民」の記事を読んでびっくりしました。
 本の紹介/天笠啓祐著「バイオ燃料 畑でつくるエネルギー」
- 食品価格の高騰が食卓を直撃しています。穀物価格の値上げに端を発し、食用油やめん類、パンなどの食品に波及。トウモロコシの高騰は、飼料価格も押し上げ、畜産農家の経営を圧迫しています。
 りんごに9条シール張りました
- 秋晴れの10月12日、福島県農民連・産直センターふくしまの阿部哲也さん(代表理事)のりんご畑で、「9条りんご」のシール張りを会員10人で行いました。
 稲刈り交流会
- 山形県農民連・庄内農民センターと庄内産直センターは10月6日、鶴岡市朝日地区で稲刈り交流会を開催しました。この交流会は今年で10回目を迎え、横浜市にあるみどり保育園の保護者、園児、小学生など約60人をはじめ地元の新日本婦人の会などから総勢百人が参加しました。
 旬の味
- 埼玉県本庄・児玉食健連は10月7日、「食と農、自然を訪ねるバスツアー」を行った。今年は、豪雪で単作水田地帯の長野県木島平村を38人で訪ねた
■2007年10月22日(第801号)
 農民連の緊急対策の実現は“待ったなし”
- 農民連が発表した「米価暴落にたいする緊急対策」が、各方面から注目を浴びています。10月1日に農水省で行った緊急行動と交渉は世論を動かし、自民党もJA全中(全国農業協同組合中央会)も対策を検討せざるをえない事態に。「おいしい米を作りたい、食べたい」という米農家、消費者の願いに応えるためにも「緊急対策」の実現は待ったなしです。
 改憲勢力の巻き返し阻もう/憲法9条と平和守ろう
- 農民連も加盟する憲法改悪反対共同センターが10月4日、東京都内で全国交流集会を開催し、全国から186人が集まりました。集会では、日本共産党の仁比聡平参院議員があいさつしました。
 国際価格を反映しない生産者価格は引き上げを/がんばれ分析センター
- 米価下落対策を求める中央行動が取り組まれた翌日の10月2日、北海道農民連の代表団4人が、農水省に要請交渉を行いました。交渉には、日本共産党の紙智子参院議員が同席しました。
 農のこころ
- 威さねば村が廃るよ威銃
 韓国で農業を視察・交流しました
- 愛知食農健(日本の食糧・農業・健康を考える愛知の会)は9月20〜23日の四日間、「韓国の農業視察、農民との交流の旅」を行い21人が参加しました。訪問先は、韓国北部の江原道横城郡と韓国女性農民会総連合です。
 米の生産者価格「時給265円」に驚く
- 農水省が発表した2006年産米の生産費調査で、家族労働報酬を時給に換算すると256円となることに、驚愕(がく)しました。以前に米の生産者価格が500ミリリットルのミネラルウオーターと同じ値段だと聞いたときにも、その安さにびっくりしましたが、時給256円にはさらに驚きました。
 燃え上がるEPA阻止運動
- 日本との経済連携協定(EPA)への論議が進みつつあるフィリピンとタイで、NGOや市民組織によるEPA阻止運動が燃え上がっています。
 農民連ふるさとネットワーク 大見本市2007/(2/2)
- “大見本市のイメージがわかない”などの意見にこたえ、九州・沖縄の各県連と「参加の訴え」を討議しました。その結果、「農民連はどえらいことを考えているんだ」と本気で取り組もうという姿勢に変わり、すべての県から特産品を持って大見本市に参加することになりました。
 読者からのお便り
- 他の農民連と交流やってみたい/半年の約束だがずっと読みたい/「旬の味」を興味深く読んでいます/農家が米作りで食えないなんて/高齢者いじめに怒りを覚えます
 阿見のおいしい里だより
- 千葉県には負けますが、茨城県も落花生の名産地。今はそこここに“野ぼっち”が「立って」います。掘り起こした落花生の株を集めて、サヤを上にして丸く高く積んで、最後に稲ワラを帽子のようにかぶせ、乾燥させます。年内には脱穀、出荷。甘くてコクのあるおいしさは、中国産と比べものになりません。
 本の紹介/「絵本・新兵衛じぞう」「資料集・平智地蔵の謎」
- この絵本は、京都府京丹後市大宮町の平地峠に立っている、高さ3.5メートルの大きな地蔵さんにまつわる物語です。地元の郷土史家、安田正明さんと千恵子さん夫妻が、お寺に保存されていた古文書を12年にわたって解読・研究した結果、このお地蔵さんは文政の百姓一揆で首謀者として打ち首になり、35歳でこの世を去った吉田新兵衛たちを慰霊するために立てられたものと確信を深め、出版にいたりました。幸い、地元出身で著名な絵本作家、津田櫓冬さんの熱のこもった力作で、人々の胸を打つ感動的ですばらしい絵本ができました。
 各地で枝豆収穫祭
- 畑の中は笑顔と歓声がいっぱい/抱えきれないほど取りました/やる気満々の消費者と交流/刈り取ってじっくり天日干し
 9条田んぼ 稲刈り/食卓はいつも野菜でいっぱいよ
- 新婦人も元気よく/“9”の字が見えてきた/刈り終わって歓声
 旬の味
- 「九条田んぼ」の稲刈りをした。古代米の黒米、赤米だ。5月末に田植えして8月はじめには穂が出てしまった。こんなに早く穂が出るとは…
■2007年10月15日(第800号)
 これでは米が作れない 日本から農業が消える/農民連が全農と懇談
- 「1俵60キロで5000円の赤字! これでは稲作農家がいなくなる! 政府はただちに米価下落対策をとれ!」―。農民連は10月1日、都内で米価暴落にたいする怒りの中央行動を行い、稲作農家、消費者ら200人が参加。マスコミからも大きく注目を浴びました。
 800号迎えた新聞「農民」
- 新聞「農民」が800号を迎えました。この間、ご愛読いただき発行を支えてくださった農民連会員、そして読者の皆さんに心からお礼申し上げます。
 緊急対策の実現早急に
- 午後からは農水省にたいして米価対策、厚生労働省にたいしてはBSE問題で交渉を行いました。農水省交渉には、約815人が参加。冒頭、白石会長は「4項目の緊急要求実現は、政府がその気になれば法律を変えることなくできる問題だ」と強調。早急に対策をとるよう求めました。
 BSEの全頭検査継続を/新潟県中越沖地震の義援金、ありがとうございました
- 食健連・農民連は、BSEの全頭検査の継続と、アメリカ産牛肉の輸入条件緩和をしないよう求める要請交渉を行いました。
 許さない! テロ特措法
- 「テロ特措法をやめさせ、自衛隊をインド洋から引き揚げさせよう!」――10月2日、東京・日比谷の中央集会には三千五百人、大阪集会には3600人、兵庫集会には500人、京都では140人がデモ行進。愛知、石川、静岡、徳島など全国各地で集会やデモ・宣伝活動が繰り広げられました。
 農のこころ
- 刈られゆく稲芬々と香を放つ
 GM(遺伝子組み換え)食品はいらない
- 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは9月24日、千葉・幕張で遺伝子組み換え(GM)食品の開発・応用化に反対する集会とパレードを行いました。消費者や市民ら約200人が参加しました。
 農事組合法人や農家が拒否/農協と農政連が総決起大会
- 早朝6時、静けさを切り裂くように草刈り機のエンジンが鳴り響きました。最近めっきり少なくなった用水路と農道の草刈りの共同作業です。
 品目横断対策 抜本的な見直しを
- 「麦代金の精算書が届いたが、ビックリした。数10万円の持ち出しだ」―品目横断対策で昨年、秋まき麦を栽培した滋賀県長浜市の「担い手」(ある集落組織)は、あまりの安さと入金の遅れにショックを受けています。
 食料をもうけの手段にするな
- 第52回はたらく女性の中央集会が9月29、30の両日、札幌市で開かれ、農民連女性部から久保田みき子部長をはじめ、高橋マス子さん(神奈川)、新田文代さん(青森)、そして地元のみなさんが参加しました。
 時給がわずか300円程度じゃあ農家もまさにワーキングプア/なあ〜に これ? ひょうたんみたいネ
- 分科会「努力すれば報われる社会なの? 格差と貧困、『ワーキングプア』を考える」で、青森・津軽農民組合の新田文代さんが、リンゴ農家の現状を報告しました。
 旬の味
- 大阪の九月の平均気温は27.2度で、平年より2.8度高かった。わが町でも降水量が少なく、かんきつの果実肥大が極端に悪く、秋冬野菜の作付けも大変だ
■2007年10月8日(第799号)
 いま注目 国産の自給飼料
- トウモロコシなどバイオ燃料の需要増に伴って、飼料穀物が高騰。畜産農家の経営を直撃しています。こうしたなか、輸入穀物にたよらない国産の自給飼料を見直す動きが強まっています。そのひとつが、稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ)です。熊本や宮崎、秋田などを中心に、その作付面積は全国で五千ヘクタールを超えています。
 秋のグリーンウエーブに総結集を
- 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は9月29、30の両日、東京都内で2007年全国代表者・活動者会議を開きました。
 農地政策見直しの動向(下)
- 自民党は昨年12月に「農地政策スタディチーム」(座長は農林部会長の近藤基彦衆院議員)を発足させ、今年の八月末まで22回の会合を開き、2つの「中間とりまとめ」を出しています。その中には、個人の農地の権利取得要件や農業生産法人要件の見直しなどもあげられていますが、「十分な点検・精査のうえ、慎重に対応」という方針です。
 ありがとうございました
- 新潟県農民連の町田拡会長から、新潟県中越沖地震支援へお礼の手紙が届きました。
 農のこころ
- 石積みの肩の揃えり棚田稲架
 安心して暮らせる地域社会づくりへ/旬をいただいています
- 日本文化厚生農協連合会は9月13、14の両日、東京都内で「第11回厚生連病院と単協をつなぐ医療・福祉研究会」を開き、全国から70人の農協医療・福祉関係者が参加しました。
 後期高齢者医療制度って?/どうして税金はあがるの?
- 来年4月から75歳以上のすべての高齢者と、65歳以上で一定の障害のある人などを対象とする後期高齢者医療制度が始まります。制度開始で高齢者はどうなるのでしょうか。
 マラソンで交流
- ほくほく産直秋田が、埼玉県の米卸、実需者と3者契約ですすめている準産直米は、3年目の出来秋を迎え、9月15、16の両日、仙北市で、ほ場視察とマラソンで交流を深めました。
 阿見のおいしい里だより
- 茨城県南農民組合女性部の飯野靖子さんの新連載が始まります。農家の暮らしと、畑で採れる旬の野菜を使った田舎料理を紹介します。
 旬の味
- 「農家を守る緊急対策として、生産者米価への価格保障を実施したい」と政策の第1に掲げるのは、10月16日告示の埼玉県北川辺町長選挙に立候補する鈴木千賀子(52)さん。(鈴木さんは農民連の会員)
■2007年10月1日(第798号)
 秋のバス・ツアー
- 岩手県農民連女性部は9月16日、恒例の「秋のバスツアー」を行い、23ヘクタールの田んぼで米づくりをしている人から、週末だけ農家の人や家庭菜園の人まで37人が参加。素泊まり民宿の農家とパーマカルチャーを行っている自然農園の農家を見学しました。ツアーは5回目ですが、こんなにおおぜいの仲間が集まってくれて、“うれしい!”の一言です。
 自然とともに生きる姿勢学ぶ
- 山口県連女性部と「わいわい楽農くらぶ」が8月24日、周東町で竹炭焼きをしている村松勝さん宅で交流会を開きました。地元の生産者も含めて21人が、頭もおなかも大満足の1日を過ごしました。
 収穫直前の田畑 被害甚大/県農協中央会と全農県本部に米価下落で申し入れ
- 9月17日から18日にかけて、台風11号から変わった低気圧や前線による集中豪雨で、秋田・岩手などを中心に河川が氾濫。収穫直前の田畑が冠水・浸水し、深刻な被害をもたらしています。
 農のこころ
- 稔り田の一色に杼の音はしる
 期末在庫率30年ぶり最低水準 国際価格 長期に高値続き
- いま世界の米市場は、日本国内とはまったく対照的な動きになっています。アメリカ農務省が9月13日に発表した世界の米の期末在庫の推移(図)によれば、これまでになく逼迫(ひっぱく)した状況が続いています。
 税金 豆知識
- 今年度から、品目横断対策の導入にあわせて交付金に対する税制の仕組みが変更しました。
 脱脂粉乳 国際価格が高騰/第70回大会と結成60周年交流のつどい
- 脱脂粉乳の国際価格が急騰しています。07年6月現在でトン当たり4,950ドルに跳ね上がっています。これを為替相場1ドル115円で換算すると25キロあたり14,231円。一方、国産脱脂粉乳の価格は25キロあたり13,019円ですから、1,000円以上も上回る水準となっています。
 農地政策見直しの動向(上)
- 農業・農協問題研究所は9月1日、政府や財界などの「農地政策見直しの動向」について、全国農業会議所の農地・組織対策部長、柚木(ゆのき)茂夫さんを招いて研究例会を開きました。柚木さんの講演の内容を2回にわたって紹介します。
 韓国の農民 農民連農家と交流
- 韓国の全羅北道(ぜんらほくどう)の農民会・女性農民会の農家25人が、9月12日から17日まで来日、食健連や全農協労連と懇談したほか、農民連分析センターを視察、茨城県・神奈川県の農家と交流しました。
 旬の味
- 岡山で行われた青年部の学習交流会に、初めて参加した。多くの農業青年が地域に根ざしてがんばっていることを知り、とても励みになる。子ども連れの参加だったが「こういう場所に子どもがいるのがいいよね」と声を掛けてもらえてうれしくなった
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