「農民」記事データベース20041213-664-10

農業・食糧をビジネスチャンスにする大企業のねら
いに抗し、国民の期待に応え、農業と農山村の復権
めざす「もう一つの流れ」を強く大きくしよう!

農民連第十六回定期大会決議(案)(5/8)

二〇〇四年十二月一日 農民運動全国連合会常任委員会

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五 憲法改悪、消費税増税阻止をはじめとした国民諸階層と連帯した運動

1 憲法改悪を許さない運動

(1)憲法を生かしてこそ平和と民主主義、暮らし、農業を守れる

 戦争の惨禍を経て制定された憲法は、平和と国民主権、基本的人権などを規定し、戦後日本の繁栄を保障してきました。戦争の放棄と軍隊を保持しないことを明記した九条は、世界に誇るべきものです。

 憲法は、戦後農業の発展にとっても重要な役割を果たしてきました。戦争に突き進んだ戦前の日本の軍国主義と絶対的天皇制を支えたのは財閥と寄生的地主制であり、これを基本的に解体して家族経営を創出し、この経営を守る枠組みがつくられました。農地改革が実施されていないアジア諸国の農民から、日本の農地改革の経験に注目が広がっています。日本の農地改革は、内容・スピードともに、世界に誇っていい徹底的なものでした。この改革を支えたのは、まさに憲法の視点でした。

 また、旧農業基本法が、農民が他の国民なみに健康的で文化的な生活を営むことができるようにするために価格を保障する制度を国に義務づけたのは、まさに基本的人権を規定した憲法の概念によるものでした。

 平和と安全、暮らしと福祉、そして農業を守り発展させるためには、憲法の改悪ではなく、憲法を生かした政治を実現することこそが急務です。こうした立場から、憲法改悪のたくらみに反対してたたかいます。

(2)「九条の会」に連帯し、憲法改悪に反対する世論づくりを

 改憲を許さない運動は、国民世論の過半数を憲法を守る側に結集する壮大な運動です。運動を進めるうえで「半世紀以上も改正されていない憲法は古い」「アメリカから押しつけられた憲法」など、改憲勢力のイデオロギー攻撃との論戦が重要であり、学習がたたかいの主要な側面です。多様な形態・規模での学習会を無数に開きましょう。

 農民連は、「九条の会」のアピールに強く賛同し、改憲を許さない草の根からの国民世論を広げるために、思想・信条、党派をこえて広範な方々と共同し、中央、地方で全力をあげます。

(3)「憲法改悪に反対する共同センター」に結集し、学習・宣伝・署名などを広げよう

 改憲を許さない共同行動を広げるために、「憲法改悪を許さない共同センター」に結集して運動を広げます。すべての都道府県で憲法改悪に反対する共同・共闘組織に結集し、宣伝・署名など草の根からの行動を組織しましょう。「共同センター」が提起している毎月九日の全国一斉宣伝行動に参加しましょう。広範な団体に農産物を「憲法グッズ」として提供するなど、農民連ならではの創意あるとりくみも進めましょう。

2 消費税増税阻止のたたかい

 中央・地方で消費税廃止各界連絡会に結集し、農村で消費税増税を許さない世論と行動を広げるために全力をあげましょう。学習、宣伝・署名を広げ、農協、農業資材を扱っている業者など、幅広い団体や個人との共同を広げましょう。

3 平和と暮らしを守る共同を

 国民大運動実行委員会を共同の軸とし、すべての都道府県で実行委員会に結集して運動を広げましょう。核戦争阻止・核兵器廃絶、安保条約の廃棄、社会保障の切り捨て反対と充実など、平和と暮らし、民主主義を守る共同の運動を広げましょう。二〇〇五年春の核不拡散条約(NPT)再検討会議、広島・長崎の被爆六十年に向けたとりくみを強めましょう。

 多面的な要求を実現する共同とあわせ、政治革新をめざす革新懇運動は重要な柱です。農村での政治革新の世論を広げるために地域革新懇づくりを進めましょう。

(新聞「農民」2004.12.13付)
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2004年12月

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