「農民」記事データベース20230925-1570-11

広げよう!自給率向上署名
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農民連
長谷川会長 講演要旨

食と農守る大運動をともに

 「農業の今と未来を考える」というお題をいただきました。農業の「今」について、現場ではこんな声があります。「子どもは都会に出て、後継ぎはいない」「集落営農も地域も崩壊寸前だ」「耕作放棄地がどんどん増えている。数年先ではなく、いまどうするのか」―。

 今の農政を見れば当然の嘆きです。これは私たち農民の「自己責任」ではありません。嘆きの根本は亡国農政にあります。

 米価暴落、畜産・酪農危機で離農・廃業はここ2年でさらに増えています。生産コストを割ったままでは農業生産は続けられません。農民連は、これを嘆くのではなく、仲間と声をかけあって消費者の皆さんの力も借りて変えていこうと運動を続けています。

 農業の「これから」を考えたとき、国内の農業生産基盤の脆弱(ぜいじゃく)さを認識し、政府の考えを正す必要があります。自給率向上を政府の義務にして、農林水産予算を増額し、食料支援制度を確立し、農家も国民も守る政治に変えないといけません。

 自給率向上の決め手は、水田の力を生かすことです。主食用米と麦・大豆や飼料用米といった転作作物を、水田で作り続けられる政策を振興し、食料の安定供給をはかることです。農民だけではなく、国民が声を上げて政治を変えれば、自給率は上がります。

 同時に、未来世代に豊かな生態系を残していける持続可能な農業を探求する社会運動である、アグロエコロジーを各地で広げていくことを提唱します。生産者と消費者・国民が広く結びつき、国産・地場産の農産物を増やす大運動を一緒に進めていきましょう。

(新聞「農民」2023.9.25付)
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2023年9月

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