「農民」記事データベース20210621-1461-10

全国各地で活躍
営農とくらし守る農民連
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地域おこし

 農民連は、地域の多様な農業者の共同作業などの助け合いを、地域の条件を生かして取り組んでいます。

 埼玉県加須市では、酒米生産者、酒卸業者、小売商組合が「加須市の酒米と地酒協議会」(市やJA、商工会などが協力)を結成し、地域おこしのために地酒や酒米づくりに励んでいます。

共同の力で地域を守る

 それに伴って当初、一人から始まった酒米生産者も農民連会員を中心に10人近くまで増え、「加須市酒米生産者協議会」も発足。栽培面積も当初の0・5ヘクタールから3ヘクタール強と拡大し、県内有数の「酒米生産地」となっています。生産された酒米は、市内をはじめ、県内各地の酒蔵に納入します。

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酒米の生産者や酒卸業者のみなさん

 加須市では「加須の舞」のブランド名で純米吟醸酒と特別純米酒の2種類を製造し、販売。市内で各地の文化祭やお祭り、行事などに出品され、販路拡大と地域おこしに貢献しています。


災害支援

 近年、地震や異常気象など災害も枚挙にいとまがありません。農民連はこうした災害が発生するたびに、「農民の苦悩あるところ農民連あり」「災害で一人の離農者も出さない」を合言葉に、すぐに現地に調査に入り、全国の仲間に支援物資や募金を訴え、緊急支援を行ってきました。

被災者の要求実現

 そして地域の農民連と協力して被災者の切実な要求をまとめ、国や県に要請。豪雪被害や台風で倒壊したビニールハウスの撤去費用の全額補助・再建の9割補助や、軽トラを支援対象にすることなどを実現。「担い手偏重」だった支援メニューを、すべての被災農家を対象に是正させるなど、農民連ならではの成果につなげてきました。

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台風で被災した須賀川農民連の会員宅へ支援にかけつけた福島県北農民連の仲間たち


分析センター

 農民連食品分析センターは、1996年に募金により設立されました。企業や行政などから独立した立場で活動を行っています。

 設立以来、学校給食パンや、漢方薬の残留農薬問題、割りばしへの漂白剤使用問題などを明らかにしてきました。特に1998年、中国産冷凍ほうれん草の残留農薬の発見は食品衛生法改定と残留農薬のポジティブリスト制度化へとつながりました。

 会員の生産した農産物の安全性をチェックして消費者にアピールするとともに、輸入農産物の残留農薬を告発して政府を動かし、マスメディアでもたびたび紹介されています。

分析料金が会員価格に

 農民連の会員になれば、残留農薬や重金属、細菌の検査、遺伝子組み換え作物、放射性物質の分析が「会員価格」でできます。

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(新聞「農民」2021.6.21付)
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2021年6月

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