「農民」記事データベース20151026-1187-12

TPP「大筋合意」
「最終」でも「決着済み」でもない
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TPP拒否 ヤマ場これから

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低米価で今でもたいへん
TPPでさらに“限界だ”

埼玉県加須市の塚田静男さん(67)

画像  米を30ヘクタールと大豆を15ヘクタール、ソバを2・5ヘクタール、ハウスでイチゴと野菜を作っています。低米価で今でも食べていけないのに、TPPで1次産業は本当に大変になります。規模を大きくするにも限度があるし、資材価格も上がっているのでコストを下げるのももう限界です。

 飼料用米を農協と農民連で合わせて9ヘクタールほどやっていますが、TPPで畜産がダメになれば飼料用米だって作れません。行き当たりばったりの政策で本当に嫌になってしまいます。

 異常気象で世界的な不作も十分ありうるのに、輸入が保障されるわけがありません。消費者にとってもTPPはマイナスです。

 昨年の低米価で約1000万円の赤字が出ました。豚を飼っている仲間も、資材が高いのに売り値は低いと悲鳴を上げています。使っている機械が壊れても、このままでは買い替えることはできません。

 今は息子と娘夫婦が一緒にやってくれていますが、今のままでは先行きは見通せません。ごく一部の人だけがもうかるTPPで、せっかく出てきている若い人をつぶすわけにはいきません。コスト割れ価格では経営はとうてい続けられません。せめてコストに合わせた価格にしてほしい。

(新聞「農民」2015.10.26付)
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2015年10月

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