燎原(りょうげん)の火のごとく広がる
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「TPP参加反対」のたたかいは、全国で幅広い国民的な運動として“燎原の火”のごとく広がっています。最近の世論調査では、反対の声が賛成を上回る変化も生まれています。農民連は、「TPP参加反対」の一点であらゆる団体・個人に呼びかけ、各地でシンポジウムや学習会、宣伝・署名活動などに取り組んでいます。
大妻女子大学教授の田代洋一さんが「TPPで日本はどこへ向うのか」と題して講演しましたが、ユーモアたっぷりでテンポも速くたいへんわかりやすいお話でした。「農業関係者だけでなく、多くの消費者にも理解してもらい、国民世論をつくりあげたい」というシンポジウムの目的は、達成できたのではないかと思います。
この地域でのこうした集会は、これまで150人程度でしたが今回は380人が参加。十数人の立ち見が出たり、資料が足りなくなったり、農協から提供された牛乳も全員にいきわたらないなど、大盛況でした。
田代洋一さんの講演に聞き入る参加者(釧路町) |
主催した実行委員会のメンバーはすべて個人にして、13の自治体すべてから後援を得ました。シンポジウムでは、釧路町の佐藤廣高町長に来賓あいさつしてもらい、4人の議会議長が来賓として出席しました。
実行委員会では、農協、漁協、森林組合、労働組合、女性団体、農民組合など、さまざまな団体に協力をお願いし、41の団体が賛同してくれました。このことが顔ぶれの多様さにつながりました。当日は、賛同団体を代表して、釧路丹頂農協の滝沢義一組合長にあいさつしていただきました。
また、北海道選出・出身の国会議員がいるすべての政党に出席要請したところ、民主党と新党大地は欠席し、公明党はメッセージを寄せました。出席したのは、自民党の伊東良孝衆院議員、日本共産党の紙智子参院議員の2人で、TPP参加反対の立場から発言していただきました。酪農家の女性が「本当に最後まで反対を貫いてがんばれるのか」と質問すると、自民党の伊東氏は「自民党の議員の4分の3が反対だから絶対がんばる」、日本共産党の紙氏は「WTO受け入れの時、最後まで反対したのは共産党だけだった」と答えました。
竹内健児実行委員長の「60年安保のようにたたかおう」という言葉どおり、非常に幅の広い各界各層の人たちがTPP参加反対の一点でひとつになり、運動の大きな前進を予感させるシンポジウムでした。
[2011年3月]
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