「農民」記事データベース20031103-609-04

目を見すえて、しっかり鑑定しよう

日本の農業を守る党は 破壊する党は

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各党の公約を採点すると

米つぶし推進で共通 自、民公

市場原理の導入、農民リストラ

 「非効率な農業はいらない」と、農民“リストラ”を進める小泉内閣。米価を市場原理で暴落させ、九割の農民を米作りからしめ出す「米改革」に、「こんなことがやられたら地域が崩壊する」「いくら規模拡大したって米価の下落で借金しか残らない」との怒りの声があがっています。総選挙は、この米つぶしをやめさせる絶好のチャンスです。

 各政党の掲げる公約で一番の特徴は、日本共産党以外のすべての政党が、米をはじめ、農産物の価格保障から「撤退」していること。「米改革」の中止を掲げているのも日本共産党だけです(別掲)。

 
どの党が農業の守り手で、どの党が破壊者か?

 








WTO協定    1994年
新食糧法     1994年
(食管制度廃止)
米関税化法    1999年
新農業基本法   1999年
大豆価格保障廃止法
         2000年
牛乳価格保障廃止法
         2000年
砂糖価格保障廃止法
         2000年

農地法改悪法   2000年
(株式会社の農地取得に道)

食糧法改悪法   2003年
●は賛成、○は反対
1994年は自由・民主(一部)は新生・さきがけ・日本新党、社民・ 民主 (一部)は社民党でした。

 一方、自民党、民主党、公明党の公約はどれも、市場原理の導入と農民“リストラ”を推進するものばかり。

 自民党の「重点施策」(政務調査会)は「米政策改革などの農業構造改革の推進」をうたい、さらに「小泉改革宣言」では「農地制度等の見直しにより…株式会社など地域農業の担い手を創出」と踏み込んでいます。

 「米改革」で農民を農地からしめ出して、株式会社に明け渡し、それで米が不足しても、輸入すればヘッチャラ――これが、財界から多額の献金をもらい、「財界主役」の政治を押し進める自民党の「亡国」シナリオです。

 民主党も、「(農業を)市場原理にまかせます」ときっぱり(昨年12月の「農林漁業再生策」)。同党の幹事長代理をつとめた前原誠司氏は「農業こそがまさに規制緩和、民間を参入させて伸ばしていく産業」と公言してはばかりません。

 そのうえで「マニフェスト」は直接支払制度を導入するといいますが、これも対象をギリギリしぼり込んだもの。「マニフェスト」には要件が明らかにされていませんが、「再生策」には、北海道十ヘクタール、都府県が三ヘクタール以上と明記。九割の農民を切り捨てることでは、自民党政府と何ら変わりありません。

 公明党も、「農地の集約化を強力に推進」と公約。年金改悪など“暮らし破壊”だけでなく、農業つぶしも自民党といっしょになって進めていくことを表明しています。


「米改革」の中止など

際立つ共産党の政策

 ○政府の米の需給と価格を安定させる役割を守り、米の輸入を削減・廃止し、市場原理一辺倒の米「改革」を中止する

 ○政府の一〇〇%拠出による不足払い制度を創設し、コストに見合う生産者価格(六十キロあたり平均一万八千円程度)に近づける

 ○農林水産予算の半分を占める公共事業費を真に必要な事業に厳選するとともに、公益法人への補助金・委託金の見直しなどで、一兆円程度の価格・所得保障予算を確保する

(新聞「農民」2003.11.3付)
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2003年11月

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