「農民」記事データベース20030203-572-07

米・農業つぶしを許さない国民共同を!
暮らし、生産と地域を守る共同を広げ、
農業再生を担いうる強大な組織を作ろう!(大要)

第15回農民連大会への報告

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   III 米・農業破壊を許さず、暮らしと農民経営を守る運動の重点
   IV 地域の生産を担う農民連作りへの挑戦を
   大会の発言から
   大会レセプション出品一覧
   佐々木健三会長の大会あいさつ


IV 地域の生産を担う農民連作りへの挑戦を

(1)存在感のある組織から、地域農業の再生を担える組織への飛躍を

 最後に組織づくりの問題です。この間、農民連は社会的な存在感を大きく広げてきました。いま大事なのは、存在感のある組織から、実際に地域農業の再生を担える組織に飛躍することにあります。奈良県をはじめ、組織拡大を前進させた経験は、全国を大きく励ましています。

 農業をめぐる重大な事態が進行しているもとで農民団体のなかには、組織の体を失っている組織もありますが、農民連は全国の努力で、基本的に組織を維持しています。これ自体、重要な意味があります。しかし、直視しなければならないのは離農などによる退会に会員拡大が追いつかず、現勢が一年間で三百人程度後退していることです。改めて指摘したいのは、農民連運動の様々な分野に比べて、組織作りが最も遅れた分野だということです。

 攻撃をはね返す最大の反撃は、農業でがんばる人を増やす組織の拡大にあります。今年を組織拡大の飛躍の年にするために、都道府県連での計画を練り上げ、奮闘を誓い合いたいと思います。

 いま、組織を作るうえで大事なことは、いかに多くの農民と共感し合うかということです。多くの農民が、農業の将来に重大な不安をもち、仲間を求めています。農民は自立した経営者でもあります。自らの経営をどう選択するのか、連帯感を込めて対話し、働きかけることが重要です。いくつかの県で三十ヘクタール、四十ヘクタールという稲作農民が農民連に加入する例が相次いでいます。まさにいま要求を掲げて、多数の農民に呼びかける、これを組織的にいっせいに展開すれば組織を前進させることは可能です。

 多数の農民を結集するために必要な組織の改善の方向も決議案で触れていますが、最大の課題は集まって話し合うことです。支部長さんや班長さんの一番大事な任務も、みんなが集まれるように段取りを取ることにあります。集まって自由に話し合い、あれをやろう、これをやろう、そういう話し合いをすることが、前進した組織に共通する教訓です。

(2)新聞「農民」の読者拡大の飛躍を

 昨年の大会で本部の財政問題を打開するために組合員と読者のみなさんに百円の購読料値上げをお願いしました。今日の厳しい事態のなかで、値上げすることに胸が痛む思いでしたが、本部が農民運動の全国センターとしての機能を発揮して、文字通り日本農業再生の先頭に立つためには、避けられないという判断からでした。

 新聞「農民」は、紙面改善の努力を強め、ますます「食と農を守る共同の新聞」としての値打ちを高めています。新聞「農民」は、運動と組織、財政の根幹です。五万人の読者の実現を一日も早く実現するために、全国の奮闘を呼びかけます。

(3)財政問題について

 本部財政は、新聞「農民」の購読料の引き上げとともに、改善に努力し、前進させることができました。全国の仲間のみなさんの団結にお礼を申し上げます。引き続き、財政三カ年計画にもとづいて努力を強めます。

(4)規約改正について

 規約改正の中心は、大会を二年に一回の開催にすることや、大会では常任委員を選出し、会長以下の役員を常任委員会の互選で選出することにあります。その趣旨は、決議案でのべているように、全国委員会を規約どおり機能させて、組織運営をより集団的なものに発展させること、役員の選出についても、常任委員会の集団責任をより明確にしたことです。

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(新聞「農民」2003.2.3付)
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2003年2月

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