新たな意気込みで産直・流通取り組もう新潟で '2000全国研究交流集会豊富な経験熱心な討議あいさつをかねた報告/ 研究交流集会での特別報告 (1)/ 研究交流集会での特別報告 (2)/ 研究交流集会での特別報告 (3)/ 研究交流集会こぼれ話 見渡す限り田んぼが広がる新潟・越後平野。黄金色に色づき、頭をたれた稲穂が収穫を今か今かと待っています。それを見下ろす弥彦山の中腹に建つ弥彦神社は、農業の守り神。そんなロケーションのもと、二〇〇〇年の農民連全国研究交流集会が、八月二十三〜二十五日、開かれました。
研究交流集会は、ともに語り合い、学び合う“とも育ち”の場です。「米も野菜も安く、農業をやらなくなると組合もやめてしまう。稲刈りで忙しい時期だけど、やりくりして何かをつかみたい」。こんな思いを抱いて、北から南から、三十二都道府県、三百人余の参加者が集いました。 今年の主要なテーマは、「農産物の歯止めのない輸入、価格暴落とどうたたかうか」です。小林節夫代表常任委員は、あいさつを兼ねた報告で「市場流通を介して、生産者と消費者が直接結びつく運動を起こそう。これまでの産直・地場流通も新たな意気込みで強めよう」と提起しました。 討論では、市場・仲卸・小売との共同や多様な産直を探求する実践を、各地の参加者が次々と発言。 ☆「街の米屋が繁盛してこそ米卸も生きられる」と米卸から提起された「準産直米」が、年々倍々に増え、今年五万俵を目標にとりくんでいる「ほくほくネット」 ☆市場でつながった八百屋の店頭販売を次々に成功させ、店長からも「応援するから」と激励されている「関東ブロックネット」 ☆シンポ、農水大臣交渉、県への要請と、党派を超えてミカンのセーフガード発動を求めるたたかいにとりくんできた愛媛県連 ☆新婦人と共同で「街ウオッチング」にとりくみ、産直ボックスのマンネリを打開して、ライフエリアを守る運動をはじめた茨城県南農民組合 新聞「農民」の拡大と仲間作りでは、「決めたことを一つぐらいやりきろう」と会長・役員を先頭に目標の五百部を達成した山口県連、「全国連の方針を全面的に実践しよう」と半数の二十二班が新組合員を迎えた岡山県連が活動を報告。毎月着実に新聞「農民」読者、組合員を増やしている地元の新潟・西蒲農民連は、交流集会に参加した組合員が勢ぞろいで登壇し、「読者が増えれは、集落が変わる」と力強く語りました。 また、この秋のとりくみが重要になっているセーフガード発動を求める運動、WTO次期ラウンドをめぐる問題、米価の暴落問題について、真嶋良孝事務局次長が詳しく報告。さらに、テーマ別分科会では、今年の評価替えをめぐる運動で大きく前進した固定資産税、「標準」廃止が進めらている税金の自主申告運動、雪印食中毒事件をきっかけに安全性がクローズアップされている畜産問題など、つっこんだ話し合いが行われました。 「輸入農産物と対決する活路を見た」「農家、農業を守る“砦”は農民連だと確信した」と、参加者が感想を残した研究交流集会には、地元・吉田町の金子勝町長が歓迎のあいさつをし、広島県の福岡義登・三次市長、村上光雄・三次市農協組合長から、熱い期待のメッセージが寄せられました。
(新聞「農民」2000.9.11付)
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[2000年9月]
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