「農民」記事データベース20230703-1559-10

パンフレット

食と農の危機打開に向けて
(3/3)

〜新農業基本法に対する農民連の提言〜
ダイジェスト版

関連/食と農の危機打開に向けて(1/3)
  /食と農の危機打開に向けて(2/3)
  /食と農の危機打開に向けて(3/3)
  /農民連の「提言」を読んで


5 危機の時代にふさわしく
農林水産予算の思い切った増額を

自給率向上と大軍拡は両立しない

 岸田政権は防衛予算を5年間で倍増させることをねらい、23年度予算を6兆7880億円、26・4%増にする一方、“食料安全保障元年”の農林水産予算は2兆2683億円、0・4%減としました。1980年には農林水産予算の3分の2にすぎなかった防衛予算は、23年には農林水産予算の3倍、5年後の27年には5倍にふくれあがります(図表5)。

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 異常に少ない日本の農業予算

 日本の国民一人あたり農業予算は、アメリカ・フランスの半分、韓国の3分の1にすぎません。

 防衛予算に比べても、諸外国と比べても、日本の農業予算は圧倒的に貧弱です。国内増産と自給率向上、国民への食料の安定供給のため、今こそ思い切った農業・食料予算の増額を要求します。


6 世界の主流アグロエコロジーと家族農業を
新しい基本法の柱に

画像  集積・法人化推進の農家リストラではなく、家族農業を柱に「地域の誰もが担い手」の政策を。いまこそ、規模の大小・専業・兼業を問わず、すべての家族農業を対象にする農業政策に転換し、アグロエコロジーで国内農産物の大増産に舵(かじ)を切るときです。

 アグロエコロジーと家族農業を新しい基本法の柱に据え、小規模・家族農業を中心とした農業生産と学校給食など公共調達の強化、産消提携による流通・消費を通じて、「食料主権」の実現をめざすことを求めます。

 パンフレット『アグロエコロジー宣言(案)』

▼1部100円 ▼A5判、32ページ ▼申し込みは農民連本部または各都道府県農民連、単組まで。


7 真に明日の食料・農業・農村の
再生に役立つ基本法を

 食料・農業問題は、最も身近な毎日の食卓の問題であり、誰も避けて通れない課題です。

 生産者、消費者が大いに国民的討論を行い、新しい基本法が私たちと次世代の食料の安定確保を保障する法律になり、豊かな生態系と平和な日本になるように力を合わせましょう。

(新聞「農民」2023.7.3付)
ライン

2023年7月

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