一刻も早くワクチン開始を農民連 全国連群馬 農水省に要請
農民連と群馬農民連は9月20日、長野、埼玉両県の養豚場でも相次いで発生したのを受けて、豚コレラのワクチン接種を求めて農水省に4回目の要請を行いました。大臣の記者会見の直前とあって、農水省は詳細に踏み込んだ回答をしませんでしたが、「早期の予防的ワクチン接種に向けて、全速力で防疫指針改定を準備している」と明言。 参加者は、「海外からのウイルス持ち込みを許した上に、長期間ワクチン接種を行わず、ここまで感染を拡大させた国の責任は重い」と指摘。接種実施は数カ月先との報道にも触れ、「従来のテンポでは遅い。一刻も早く接種を」と求めました。 また、接種地域を発生県に限定しないことや、ワクチン接種後の風評被害への万全の対策も要求。農水省は「ワクチンを接種した豚も、安全に食べられることを、消費者に周知徹底していきたい」と述べました。
風評被害対策を万全に埼玉県農民連 県に緊急要請埼玉県秩父市、小鹿野町での豚コレラの発生を受け、埼玉県農民連は9月17日、埼玉県に緊急要請を行いました。
要請では、早期のワクチン接種の実現をはじめ、殺処分となった養豚農家への十分な再建支援などを要請。また、設置が義務付けとなったイノシシ防護柵の設置費用について、「現在は国が50パーセント負担となっているが、残り50パーセントも県と市町村で負担し、農家負担をなくしてほしい」と求めました。 翌18日には、小鹿野町を訪れ、森真太郎町長と懇談。その後、秩父市にも足を運び、観光部長や農政課職員と懇談し、いずれも前日の県への要請書を渡して説明しました。 埼玉県秩父地方では、養豚農家は現在では少なくなっているものの、養豚の歴史は古く、精肉店も多い所です。トンカツや豚肉のみそ漬け、ホルモン料理など、豚肉料理は観光資源や特産物にもなっており、地域経済への影響も懸念されています。 小鹿野町の精肉店にはお客さんからの問い合わせが相次いでいるほか、「買った肉を捨てた」と言う消費者もいるなどの情報も出され、風評被害が心配する声が各方面から上がっています。今後、豚コレラをめぐる報道が増えると思われますが、不評被害が出ないよう、消費者への正確な情報提供の必要性を確認し合いました。 (埼玉県農民連 立石昌義)
(新聞「農民」2019.9.30付)
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[2019年9月]
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