「農民」記事データベース20140811-1129-08

期限切れ食肉不正混入
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親会社はマクドナルドと
“切っても切れない”深い仲

 「上海福喜食品」の親会社であるOSIとマクドナルドは、切っても切れない深い関係にあります。OSIは穀物メジャーのカーギルなどから食肉を仕入れて、ハンバーグやチキンナゲットなどに加工して販売する食肉加工の会社です。じつはこのOSI、昨年の年商は60億ドル(6000億円)、17カ国に60の事業所を運営し、40カ国に販売。IT企業など大企業が居並ぶフォーブス誌の民間企業リストでも62位という「知られざる食肉の巨人」企業なのです。

 同社とマクドナルドとの結びつきは、1955年にアメリカのマクドナルドの1号店に、当時は家族経営の肉屋だった「オットー&サンズインダストリー」がひき肉を提供したところから始まっています。

 以後、マクドナルドの成長とともに同社も成長。なかでもOSIの海外事業拡大に大きな功績を残したのが、現在の最高経営責任者(CEO)のシェルドン・ラビン氏(82)でした。もともと銀行員だったラビン氏は、マクドナルド向けハンバーグの工場建設の資金調達で相談を受けたことを機に、70年代にマクドナルドの要請でOSIの経営に加わり、80年代にCEOに就任。ラビン氏の海外進出への積極姿勢のもと、中国でマクドナルドが1号店をオープンした2年後の92年、OSIも中国で最初の工場を開設。マクドナルドの海外事業拡大を、食材供給から下支えしてきたのが、OSIでした。

 現在、OSIは世界に3万5000店以上あるマクドナルドの85%の店舗に商品を提供する一方、マクドナルドもまたOSIの事業の95%以上を占めており、「マクドナルドの世界最大のタンパク質供給会社」となっています。

 ラビン氏は昨年11月に、「食肉業界の殿堂」入りを果たしました。

(新聞「農民」2014.8.11付)
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2014年8月

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