「米政策」破たん今こそ、国が需給と価格の
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米は、日本中さまざまな条件の下で生産され、農山村の景観、国土の保全、地域の文化など、多面的な役割をはたしています。こんな作物はほかにはなく、まさに米は日本の主食です。ところが、米価を市場原理にゆだね、米流通を民間に丸投げした「米政策」から8年がたちますが、生産者米価はコストを大幅に下回って乱高下し、流通業者は経営を圧迫され、消費者は安定供給に不安を募らせています。いまや、誰の目にも「米政策」の破たんは明らかです。「米政策」を見直し、国が米の需給と価格の安定に責任を持つ政策へ転換すべきです。
今年の島根県での準産直米の取扱量は去年の2倍になり、これまで取り組んできた邑南(おうなん)町だけでなく、浜田市や江津市にも広がりました。
去年は、保有米の検査袋を使ったために、米屋さん訪問でブーイング(苦情)でした。今年は、「農民連の島根米」という米袋を作り、生産者の思いを伝えました。さらに、独自の米袋を作ったことで農協との関係が変わり、農民連が指定した検査の日を「農民連の日」と決めてくれて、検査の後、そのまま横付けしたトラックに積み込み出荷することができました。去年までは検査の後に持ち帰り、出荷日に積み込んでいましたが、二重の手間や保管を軽減することができました。
何年も縁故米を出荷してきた農家は、農協まかせの「庭先集荷・検査立ち会いなし」や商人による「検査なし・現金買い」に慣れ、自ら生産した米の評価に関心や責任が持てなくなっていました。準産直米を通じて、「2等になり何十年ぶりに本を開いた」とか、「米の評価が米袋を通じて個人に反映すると思うと眠れなかった」などの声が聞かれました。
安全・安心な米づくり―農薬使わず、田車で除草 |
農協から理不尽な対応をされたある地域の会員は、「検査員の資格を取って農協を見返したい」と怒っています。地域ごとの農民連の組織の大きさによって、農協の対応がまったく違うという現実も学び、「もっと仲間を増やさなければ」と地域に根ざした組織づくりが大事だということに気づきました。
今年も、行政の補助を受けて関西の米屋さんを訪問します。また、加工用米への取り組みも本格的に検討する予定です。
[2012年10月]
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