「農民」記事データベース20111114-997-11

なくせ!原発
安心して住み続けられる福島を!
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東電と政府は全面賠償を!

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豊穣な大地・自然を元に

福島県農協中央会会長 庄條(しょうじょう) 徳一さん

 福島で生まれ、育ち、子育てしたいという、高校生の大きな夢を描いた創作劇がありました。原発事故は、高校生の夢さえも打ち砕いてしまいました。

 一瞬にして、故郷を去り、家族や友達と離れ離れになった悔しさをどこにぶつけたらいいのでしょうか。原発政策を進めた政府と東電による人災という観点から、私たちは損害賠償請求と風評被害への対応に取り組んできました。

 しかし、いまだに復旧・復興は進んでいません。先人から受け継いだ豊穣(ほうじょう)な大地とすばらしい自然を取り戻さなければなりません。

 子や孫がふるさとに帰り、農業が生業(なりわい)になるようがんばっています。

 子どもたちが夢をもって暮らせるふるさとを取り戻すために、みなさんとともにがんばります。


東電と国に果敢に挑戦

福島県浪江町町長 馬場 有(たもつ)さん

 2万1000人の町民は、津波・原発事故で避難生活を強いられています。私たちも町民の福祉向上のためにがんばっていますが、もうがんばれないところにきています。政府と東電には「3月11日以前の生活に、一日も早く戻せ」と強く訴えています。

 これに対し、東電は「補償」という言葉を使っています。目線が上なんです。加害者は誰なんだ。われわれは被害者です。被害者に向かって、「補償するから、書類をわれわれが言う通りに書け」という。とんでもない話です。私たちは東電に対し「今後、(賠償についての)一切の異議申し立てはしない」という合意書を破棄させました。

 県内に1万4000人、全国に7000人の町民が避難しています。そういう状態にした、東電と国に果敢に挑戦していきますので、熱いご支持をお願いします。


慈いつくしめるふるさと再び

福島県飯舘村村長 菅野 典雄さん

 みんなで作り上げてきた村が全村避難を余儀なくされています。腹が立って、悔しくて、憎らしくてしょうがありません。避難生活の苦しさは、避難した者でなければわかりません。村民はいま、ふるさとを取り戻すためにがんばっています。

 日本は、戦後一貫して大量生産・大量消費で回ってきましたが、暮らし方をもう一度、考えてみる必要があります。今までは、足し算のなかに豊かさを求めてきましたが、今度は、引き算のなかで、幸せを見つける時代にきています。

 こうしたことをみんなで考える機会にして、次の世代が「いい日本になった」と実感できるように、おとなたちがいま努力する必要があります。

 避難してみると、ふるさとは、そこにいて、いつくしむものだとわかります。私たちがもう一度、ふるさとに戻れるよう応援をしてください。

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(新聞「農民」2011.11.14付)
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2011年11月

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