農地と地域農業を守る先頭に(2/3)<近づく農業委員選挙>
北海道標茶(しべちゃ)町再生プランの威力すごいTPP反対の先頭に 渡辺定之さん標茶町は、人口約8400人、農家戸数、農協組合員376戸、乳牛頭数3万8000頭、肉牛4700頭、馬80頭余りの酪農を基幹産業とする町です。経営の大規模化が進み、生産量は維持しながらも、農家戸数の減少は町の財政や商店街などにも大きな悪影響を及ぼしています。そのような状況のなか、菅・民主党政権はTPPへの参加を推し進めようとしています。その横暴に対し、私たちはいち早く農業委員会として反対決議をあげるなど行動の先頭に立ちました。 私も参加している「釧根酪農問題研究会」では、「TPPの本質を、消費者、労働者、国民のあらゆる分野に知らせることが重要だ」と論議し、大きな集会も成功させてきました。(新聞「農民」965号で報道) 農業委員会での仕事も「農地法の改悪」で増えるばかりです。身近な相談活動も深刻なことが多く、ひとりの力ではどうしようもない時代です。
私は今、マイペース酪農交流会のみなさんと月1回の現地交流を、土が凍る10月まで続けています。以前、私たちは「釧根酪農再生プラン」を発表しましたが、マイペース酪農交流会では、その実践者の多い集まりでもあり、再生プランの生命力を実感しています。家族経営を守ることや、持続可能な酪農郷をつくることと、自らの経営の矛盾にも気付かされる場面もしばしばあります。 東日本大震災は、大地震と大津波による未曽有の被害、そして、いまだに収束の見通しのない原子力発電所の恐ろしい事故をもたらしました。原発の安全神話は完全に崩壊しましたが、私は、周りで進められてきた農業政策の「大規模神話」と共通ではないかという気がしてなりません。 被災者の方々に対する優しい心と、神話に踊らされない強い地域づくりをめざして、農業委員選挙に臨み、勝ち抜きたいと思います。
(新聞「農民」2011.6.13付)
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[2011年6月]
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