「農民」記事データベース20060410-727-12

旅立ちの春 農の未来に若い夢かけて(2/4)

関連/リンゴ農家で懸命な技術修得
  /“早く仕事を覚えたい”
  /卒論は「実家の畑の土研究」
  /解決にはほど遠い後継者難


かわいい子牛の成長が楽しみ

“早く仕事を覚えたい”

兵庫の牧場で働く角野さん

 神戸牛や松坂牛といった高級牛肉の種牛として有名な但馬牛。そのふるさと香美町に上田伸也さん夫婦が経営する上田牧場があります。繁殖牛が百二十頭余り。但馬地域では大きな牧場ですが、もう夫婦二人での作業は限界と、今年はじめて伸也さんの母校でもある地元の但馬農業高校(養父市八鹿町)に新規採用の募集をしました。

 これに応募して、この春から新規就農をはたした角野かおりさん(18)。“もともと動物が大好き”で農業高校畜産科に進学。畜産科の実習は「いのち」そのもの、感動的な牛の出産にも立ち会いました。

“日没まで精一杯がんばってます”

 応募したのは、「自宅から通えるし、なにより高校で学んだ経験と知識が生かせるから」です。自宅から車で三十分、朝八時から日の沈むまで、まだ就農して一週間もたっていませんが、上田さん夫婦の指示のもと、テキパキと作業をこなしています。「子牛にミルクをあげたり、舌でペロペロなめられたり、楽しいときもあるけど…」と、まだ慣れないのはしかたありません。

 「将来は?」と問えば、「まだわかりません。いまは、ひとつひとつ教えてもらい、精いっぱい仕事をすること」と、明るく答えてくれました。上田さんは、「しっかり者です。すぐに仕事もおぼえてくれるでしょう」と、期待をよせています。

(新聞「農民」2006.4.10付)
ライン

2006年4月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-22249

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2006, 農民運動全国連合会