東海・北陸ワイド版(6)愛 知
大豆トラスト運動3年目苦労も多いが喜びも…共同作業で仲間の団結強まった/豊橋農民組合全国連からの大豆畑トラストの取り組みの提起を受けて豊橋農民組合でも空いている畑二反を使って共同の大豆作りが始まり、今年は二年目を迎えています。去年はすべてが初めてに近いこともあって、試行錯誤の連続でした。当初は直播きの予定が六月の雨続きで移植に変更。定植もやっと見つけた雨のあい間に行ったため苗が徒長してしまったり、すきこんだ前作のキャベツがよく効いて樹が立派にできてしまい、逆に実がならないのではないか、などの心配もしました。 収穫もまた一苦労。汎用コンバインがないため人海戦術の手作業。鎌で刈ったり、手でひっこ抜いたり、せっかくできた大豆がボロボロと下に落ちてしまいました。脱穀作業もまた一難。愛知県の東三河管内ではビーンズスラッシャーが奥三河の作手村農協にしかない上に、機械の空いている日にしか借りられず、日程の調整上、脱穀は日を置いての作業となりました。 収穫した豆は、西尾の農民連の仲間のところへ送り大小の選別をしてもらいましたが、後はまた手作業でクズをはね出しました。収量はまずまずで、なんとか一年目を終えました。 豊橋市では、転作大豆はほとんど作られていないため、農協にも機械がなく、手作業ばかりで時間と労力がかかります。しかしこの取り組みを通じて単組の集まりもよくなり、共同作業のなかで仲間の団結も強まったような気がします。 愛知県では、豊橋農民組合に続いて豊川宝飯農民組合でも今年から共同の大豆づくりが始まりました。やはりこの共同の取り組みで単組の集まりが定期的に持てるようになりました。 愛知県新婦人は昨年から大豆畑トラスト小組の取り組みをはじめ、今年秋の大会にむけて五百組を目標に始めています。現状では新婦人の要求に応えられるだけのものがないため、県連では農業改良普及センターの紹介で作手村や鳳来町で味カイ作りをしている婦人のグループと懇談し、団体加盟をしてもらえるように働きかけています。 愛知県の大豆トラストは新たな運動に広がりの芽が生まれています。
(愛知県連・本多正一/新聞「農民」1999.10.11付)
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