「農民」記事データベース990913-419-08

全国研究交流集会

小林常任委員の討論のまとめ


 、全体会議、分散会を通じてみなさんから出された意見、報告は、困難ななかでも敢然とたたかっており、非常に感動的だったというのが大きな特徴です。
 農業が困難なだけに、あきらめも結構あるなか、各地でものを作る運動が具体的に進んでいます。紀ノ川農協の宇田さんも話されたように、私たちの目には見えなくても、どこでも働きかければ物を作る農民はいるんだということ、農民は労働者と違って土地を持っており、やれば作れるという技術を持っていることに確信を持ち、農家に諦めずに物を作って出そうよと訴える活動をしようではありませんか。

 、新聞を増やす問題がずいぶん議論されました。特徴的なことは、一俵六百円問題に対する怒りが高まっており、もっと農民連が強かったら、もっと新聞の読者があったら、米関税化は強行されなかっただろうということを痛切に感じて拡大に取り組んだ。これは非常に教訓的です。情勢に対してこれほど機関紙が役にたったと強調されたのは珍しい。新聞が威力を発揮したし、新聞の重要性が理解され、それが活動の原動力になったと思います。集金をどうするかということが問題になりますが、農家はそれぞれ農協に口座があり、これを利用することも考えていく必要があります。

 、次に流通と産直の問題です。これは全国それぞれ特色があり、発展段階も違います。でも物をつくったら、それを求めている人がおり、そのために直売所や日曜市、新婦人産直や生協産直もある。そしていま私たちはもっと大きな視野で、何を作っても売れるし、流通や市場の大きな変化に対応した多様な産直をやろうとしているわけです。
 これをただ単に「販売対策」として見るのは間違いです。正しく理解するために雑誌『農民』(No.47)の特集「流通の変化に対応した産直運動の多様な発展を」の学習を改めて呼びかけたいと思います。
 これはただ野菜や果物の問題ではなく、転作にかかわる問題でもあり、非常に重視してきた。全国でいつ何を作っても全国の産直ネットワークができれば必ず生きる。埼玉・上尾市場には、この一年間、一日も欠かさず農民連が物を出してきました。これは全国ネットを作る上で重要です。
 われわれがやればそれを受け入れる客観的条件があることを示しています。

 、遺伝子組み換え食品が非常に大きな問題になっています。最近の農水省の表示問題のごまかしは非常にけしからんもので、私たちも消費者の声にこたえ、“食と農の共同のために”取り組まねばならない。
 その点で怒涛のように入ってくるであろう組み換え食品にたいして農民連分析センターが敢然と立ち向かうために、遺伝子組み換え食品を分析できる機械を九月に導入します。そのために大至急二千万円カンパを集めることを呼びかけたい。

(新聞「農民」1999.9.6/13付)
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