「農民」記事データベース20240101-1583-10

食料主権で持続可能な
社会に挑む
(3/3)

ビア・カンペシーナ創設30周年
第8回国際会議開く

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アクロエコロジーを基礎にした
食料主権の実現こそ

農民連副会長 小倉 毅

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日本の農村の現状と農民連の運動について発言する小倉さん

 ビア・カンペシーナ国際総会の中で「早く行くには一人で、もっと遠くに行くならみんなで」との発言がありました。私たちが進める運動が重なります。政治を変えていく確かな力であることを確信し、世界が同じたたかいをしていることに感銘しました。

 アラブ・北アフリカ地域が新しく加盟し、パレスチナの窮状が訴えられ、会場は「パレスチナに自由を」の大きなコールが響き、迫害、大量虐殺とたたかうことを全体で確認しました。

 ビア・カンペシーナの30年の運動が、「農民の権利宣言」を国連で決議させたこと、食料主権が各国の憲法に盛り込まれるまでに広がっていることなど、この間の成果と影響力の広がりを全体で共有しました。

 いま世界で大問題になっている気候危機に対しては、「COP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)は具体的な解決策がない」として、アグロエコロジーを基礎にした食料主権の実現こそが解決策だとしました。

 また、資本主義、新自由主義、多国籍企業の横暴の中で土地を奪われ、移住を余儀なくされ、たたかっているなかで、これを乗り越えるために必要なものは結束、そして学習だと、あらゆる場面で語られました。

 今大会は16の言語が使われ(国連は6言語)、まさに言葉の多様性の中で繰り返し「通訳なくして変革は起こせない」ことが強調され、大きなエールが送られていました。

 学びを力に農業と食料を守る運動を

 農民連はいま、「新農業基本法に対する農民連の提言」の学習運動と「食料自給率向上を政府の法的義務とすることを求める請願」署名に取り組んでいます。世界の運動のパワーは、いのちと直結しています。私たちも、国民みんなの問題として農業と食料を守る大運動にし、政治を変える力にしていきましょう。

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(新聞「農民」2024.1.1付)
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2024年1月

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