「農民」記事データベース20230424-1550-03

宮城県

30自治体のうち16が「受け取らない」

ゲノム編集トマト苗
食べママみやぎの調査

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食べママみやぎ代表 後藤咲子さん

 私たち「食べもの変えたいママプロジェクトみやぎ」(食べママみやぎ)は、現役の子育て中のママが中心となって運営する市民団体です。これまで仙台市の給食値上げの際、値上げ分の公費負担や国産小麦・米粉の使用などを求める署名活動や宮城県議会で種苗法改定に関する勉強会実施などの活動を行ってきました。

 現在私たちは、OKシードプロジェクトの運営委員としても活動を行っています。

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食べママみやぎ作成のチラシ

 その中で、ゲノム編集トマトの苗が小学校や福祉施設に配布されるという情報を得、いち早く自治体への働きかけを始めた「北海道食といのちの会」の活動に倣って、宮城県でも同様の活動をすることにしました。生協あいコープみやぎに呼びかけ団体として加わってもらい、約1万人の組合員と生産者の皆さんに受け取り拒否を求める要望書提出への賛同を求めたところ、約1カ月半で個人1017人、21団体の賛同がありました。

 2021年3月、県内全35自治体に要望書とトマト苗を受け取るか否かを問う回答書を郵送しました。22年4月の段階では、「受け取る」はゼロであったものの回答率は40%にとどまりました。その後、回答率を上げるべく再度の問い合わせを行いました。23年4月現在では、回答数は30自治体(回答率85%)、「受け取らない」は16、「その他」は14、「受け取る」はゼロという回答を得ることができました。

 2度目の際は10人のグループで分担し、各自治体に電話をして回答を求めました。OKシードプロジェクトの東北サポーターや、あいコープみやぎの活動に参加した方も今回の活動に加わってもらいました。初めて行政に問い合わせする方がほとんどでしたが、すんなり「受け取らない」の回答を得られたケースも複数ありました。

 一方、「その他」と回答した自治体は「具体的な配布情報が来ていないので未検討」とした所が多く、今後の態度を注視する必要も感じました。

 基本的に行政の方々は慎重な姿勢で臨んでおられる一方で、ゲノム編集に関する情報が十分届いていないことが分かりました。行政に一方的に要請するだけでなく、適切な情報提供ができる市民となれるような関係を築いていきたいです。

 食べママみやぎの活動は、下のQRコードからご覧いただけます。

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(新聞「農民」2023.4.24付)
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2023年4月

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