「農民」記事データベース20201026-1430-12

種子を企業に明け渡す
種苗法改定案は廃案に
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「農家に影響少ない」はウソ
栽培は登録品種がいっぱい

 農林水産省は種苗法改定の影響を懸念する声に対し、「登録品種の数は一般品種の1割程度だから、農家への影響は少ない」と説明しています。

 しかし実態はどうでしょうか。

 米は、農水省の数字にゴマカシがあります。

 新潟県では一般品種である「コシヒカリ」の作付けのうち、いもち病の耐性品種である「コシヒカリ新潟BL」が、コシヒカリの作付けの97%を占めます。この品種は登録品種ですが、農水省はすべて「コシヒカリ」として一般品種扱いしています。同様のことを「コシヒカリ富山BL」や「ヒノヒカリBL」でも行っており、実際に米は作付けの2割以上が登録品種です。

 他の品種でも、北海道の小麦や大豆、沖縄県のサトウキビなども登録品種が大部分を占めています(図2)。特に、各地方で栽培されている重点作物は、登録品種がかなりの割合を占めています(表)。実際の栽培では、その比率はさらに高まります。

 そもそも品種登録を推進している農水省が、一方で「登録品種は少ないから農家に影響が少ない」と言うのは、大きな矛盾です。

(新聞「農民」2020.10.26付)
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2020年10月

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