農民連第23回定期大会の発言から
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昨年の9月、「米俵マラソン」を5年前からやっていた隣町に住む俵職人の親方が私を訪ねて来て、「白毛餅米のワラを日本相撲協会の土俵に使いたい」と言うのです。親方によると、それまで日本相撲協会から土俵づくりを請け負っていた土建業者さんは新潟のコシヒカリで土俵をつくっていたが、高齢化で後継者がいないということで、親方に土俵づくりの依頼が来たのだそうです。
なぜ白毛餅米なのか聞いたところ、「まず草丈が長いこと、そして相撲は勝負事で、白毛が白星、餅は粘ると、縁起がよいので最適のワラだ」ということでした。「そういうことならぜひ土俵に」と、昨年11月の九州場所から白毛餅米のワラが土俵に使われています。
昨年はこの白毛餅米が土俵になるという話が、長野県内の多くの新聞やテレビで大きく取り上げられ、白毛餅米と農民連を地域に知ってもらうよい機会になりました。
マスコミも取材に来た昨年の白毛餅米の稲刈り。左が竹上さん |
もう2人は、10〜15町歩もコシヒカリをつくる大規模農家です。ずっと自民党を支持してきた、いわゆる保守的な農家でしたが、準産直米の話で訪ねて行き、それぞれ100俵ずつ出してもらえることになりました。
話してみると、その方々も「このまま農業を続けていくのは不安だ」「今の収入では土手の草刈りの労賃も満たしていない」と言います。私も「あのアメリカもしっかり補助金を出して農家を守っている。もの作りを応援し自給率を上げるのは国の当然の義務だ」などと訴えると、「農業は本当は魅力あふれる仕事だ。最低限の価格保障は必要だ」と一致し、話が盛り上がりました。
長野県内では北部のリンゴ産地でも産直の要求で会員が増えています。リンゴ産地では近年、たび重なる異常気象で贈答品にならない格外品が増え、加工に回そうにも輸入に押されて販路に困る農家が増えています。そうした農家に「一緒に販路を切り開こう」と呼びかけ、仲間に迎えることができました。
[2019年2月]
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