さけ弁当からみえる
|
関連/さけ弁当からみえるTPP問題(1/3) /さけ弁当からみえるTPP問題(2/3) /さけ弁当からみえるTPP問題(3/3) |
スーパーやコンビニエンスストアの店頭に並んでいるさけ弁当。さけ茶漬けやさけおにぎりなど私たちにとって身近でおなじみのサケですが、ここからTPPの問題点がみえてきます。今回は、さけ弁当を味わいながらTPPについて考えてみましょう。ただし、読み終わったころ、おいしいと感じられるかどうかは保証できません。
GMサケは、一つは大西洋に生息するアトランティック・サーモンに、「キング・サーモン」と呼ばれる大きく成長するチヌーク・サーモンの遺伝子を導入したものです。さらに、サケは寒くなると成長ホルモンが分泌されず冬の間は成長が止まりますが、そこに一年中成長するゲンゲというウナギに似た深海魚の遺伝子を組み込んで異常に成長を速めたのです。この2つの遺伝子を組み込んだGMサケは、野生のサケに比べて最大25倍の体重をもつようになります。
上が成長を速めた遺伝子組み換えサケ。下は通常のサケ |
アクア社は、「GMサケは不妊(繁殖不能)にしてあるので安全に養殖できる」とし、魚そのものでなく卵を販売することになっています。13年11月にアクア社は、カナダ政府から10万個のGMサケの卵をカナダからパナマの養殖場に輸出する承認を得ました。
「今のところはパナマだけで養殖されることになっていますが、その後、各地で養殖されることになれば環境中に逃げだすリスクを高めることになります。また、魚は動き回るので、養殖場に完全に封じ込めるのは困難です」。市民バイオテクノロジー情報室の天笠啓祐代表はこう指摘します。
[2014年5月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2014, 農民運動全国連合会