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原発ゼロ
福島で全国で
(3/3)

安心して住み続けられる福島を!大集会

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農民連が浪江町など被災地視察

峠越え空間線量が急上昇

数値見て驚き、はげしい怒り

 農民連は福島大集会の翌日の3日、双葉郡浪江町などの被災地視察ツアーを実施しました。全国各地から35人が参加。福島県農民連の亀田俊英会長と根本敬事務局長がガイドを務めました。

 バスが浪江町に入るまでは根本さんから現状についての説明があり、「犠牲者では終わらない。次代のための『魁(さきがけ)』として鬼となってたたかっていく」と決意が述べられました。

 山の除染法はない

 川俣町山木屋に入ると様子が一変。3年間耕作できず荒れ果てた田畑が広がり、非常に心が痛みました。山木屋地区では国直轄の除染モデル事業が始まっており、フレコンバックに入れられた土が山積みにされていました。この土は「最終的には置きっぱなしになるだろう」と根本さん。しかも一度除染しても、山からの流出でまた汚染されてしまいます。東京電力は山の除染もすべて行うとしていますが、「山の除染を行う方法はあるのか」との参加者の問いに「ありません」と根本さん。東電の無責任な姿勢に怒りの声が上がりました。

 ほとんど進まぬ復興

 峠を越えて浪江町津島地区に入ると、スタート時の空間線量は1時間当たり0・1マイクロシーベルトだったものがついに14マイクロシーベルトに。いまだに残る放射能汚染の実態を数値として突きつけられました。

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浪江町請戸地区(原発から5キロ圏内)を視察する参加者

 海沿いの請戸地区(原発から5キロ地点)では流された家や船が点在し、復興がほとんど進んでいない実態が鮮明になりました。

 帰路は浜通り農民連の直売所「野馬土」と伊達市霊山の市民発電所を訪れ、原発事故後の展望を視察しました。

 現地に入りわかった

 視察後、奈良県連の村本斉新(なりよし)さん(37)は「進むにつれ空間線量が上がる様子など、やはり現地に行かないと実態はわからない。何十年分の電気生産のために何万年も地域をダメにする原発は明らかにおかしいと感じました」と話していました。

 石川県連の藤田岳夫さん(30)は「5キロ地点のガレキなどを見て、核と人間は相いれないもの同士であると再確認しました。私たち若い世代もがんばって反対運動を盛り上げていきたいです」と話していました。

(新聞「農民」2013.11.18付)
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2013年11月

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