「農民」記事データベース20110207-959-01

“農民連ここにあり”
第19回大会発言
(1/3)

関連/“農民連ここにあり”第19回大会発言(1/3)
  /“農民連ここにあり”第19回大会発言(2/3)
  /参加者の感想
  /“農民連ここにあり”第19回大会発言(3/3)
  /この冬はショウガで体をあたためるぞ

 「今回も元気をたくさんもらって帰ります」「各地のユニークな取り組みにびっくり」―農民連第19回定期大会では、TPP(環太平洋連携協定)参加阻止のたたかいやものづくり、組織づくりなど、各地から活発な発言が相次ぎました。その一部を紹介します。


保育園と学習・交流を重ねてきて
「“農の心”を築き上げている」を実感

山形 庄内農民連 加藤俊行さん

画像 私は、全国大会で「雑誌『農民』をおおいに普及して、TPP参加を阻止させるためにがんばりたい」と発言しましたが、大会が終了した日の翌日(22日)、横浜市内で開かれた「横浜市無認可保育所連絡会」の新年会をかねた集会で、さっそく「農業の現状とTPP参加反対を」というテーマで講演しました。これは、保育所連絡会側から「農業問題で話をしてほしい」という要請があったからです。

 私は、米価下落で「米つくってメシ食えない」という農家の現状や、先進国の中で一番低い食料自給率、ミニマムアクセス米の輸入や世界の穀物価格が高騰していること、農林水産業だけにとどまらないTPP参加の影響について詳しく話しました。そして、「幼稚園・保育所一体化」による公的保育への攻撃も、日本航空(JAL)の労働者の不当解雇も、経済効率の名のもとに、一部の企業がもうけるために行われていることで、「根っこは同じだ」と強調しました。

 参加者は園長さんや保育士さん、父母のみなさんなど30人ほどでしたが、熱心に聞いてくださり、「そういうカラクリなんだね」といった感想も出されました。そして、「お互いの問題や状況を学習しあい、協力していこう」ということになりました。

 私たち庄内農民連は、「日本人の胃袋を取り戻すたたかい」として産直米に取り組み、23年余の間に、東京都や神奈川県下の保育園や小・中学校など約150カ所に広げてきました。特に「食は命」を合言葉に、子どもたちの食の安全を守る取り組みとして、「本物の味を伝える」運動をしている保育園の人たちの教育の「力」に感動しています。

画像
庄内米でつくったおにぎりを食べながら、新聞「農民」を使って学習会(横浜市の保育園で)

 大会で来賓あいさつした全国革新懇の三上満さんが、「私たちは、農の心をもった人にならなければならない」と話しましたが、保育園の人たちとの交流で「農の心」を築きあげられていると感じています。

 国民の大多数の願いである「食料自給率の向上」「安全・安心な国産の農畜水産物を」の実現と対極にあるTPP参加をやめさせるために、産直のつながりを生かして消費者のなかにも“語り部”を増やし、運動の輪をもっともっと広げていきたいです。


会員ふやし、新聞「農民」読者拡大
やりだしたら面白くて面白くて

群馬 西毛農民連 木村君江さん

画像 はじめに、昨年10月に全焼した利根沼田農民連の糸井河原直売所に対して、全国からお見舞いと励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。

 西毛農民連は6年前、専従者を新たに迎えましたが、その後、会員が次々に亡くなり、事務所の財政もピンチになりました。理事会で「もし西毛農民連に専従者がいなくなったらどうするのか。どうしたら専従体制を維持できるのか」を徹底して議論し、その答えが「会員と読者を拡大して組織を大きくし、支えること」でした。

 田んぼ一筋の木村一彦さん(県農民連産直センター理事)は「TPPに参加したら、米がだめになってしまう」と拡大に立ち上がりました。昨年、懇談した際には、「自民党一本だったので、どこと組んだらよいか」と迷っていた農協の方に、今年の農協青年部の新年会で再会し、購読をお願いしたら、快く応じてくれました。

 また1月16日に前橋市で開かれた「TPP問題を考えるシンポジウム」で、パネリストとして参加した一彦さんは、休憩時間に隣に座っていたパネリストの方に購読を訴え、壇上から「増えたよ」と申込書を掲げて、私たちに知らせてくれました。(拍手)

画像
多くの方のご支援で復旧した糸井河原直売所(昭和村)

 拡大はやりだすとおもしろくて止まらず、やみつきになります。拡大に参加した人ほど「相手も日に日に変わっている」ことをつかむことができます。お互いにがんばりましょう。


大会中に 20人電話して19人購読に

 西毛農民連は、大会前日(18日)と初日(19日)にも、20人に電話をして19人が購読を約束してくれました。大会期間中に西毛農民連の仲間から県連事務局長の目黒奈美子さんに届いたメールを紹介します。

「大会に行けなくても運動に貢献できること実証!? 良い花が咲くには根っこが大事、西毛の居残り組(根っこ)も、大会成功の花を咲かせるよう心を込めてがんばってるよ」

(新聞「農民」2011.2.7付)
ライン

2011年2月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2011, 農民運動全国連合会