「農民」記事データベース20090921-894-06

地域に支えられ 元気じるしの直売所
地産地消 安全・安心(1/4)

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  /まがっていると規格外 味は同じなのだけど


朝市の心得は継続と品ぞろえ
地域住民との連帯で定着

満20年迎えた健康朝市
――茨城県西農民センター

画像 茨城県西農民センターの朝市部が行う健康朝市が、この8月、開設満20周年を迎えました。

 1988年4月、地域農業と農民経営を守ろうと結成された県西農民センターは、税金の自主申告運動などで会員を増やし、次いで生産点の運動(産直など消費者や地域住民と結んだものづくり運動)を広げようと、朝市開設の取り組みを始め、1989年8月、筑西市役所(当時は下館市役所)駐車場を会場に、健康朝市をスタートさせました。(毎週日曜日の早朝に実施)

 名称の由来は、群馬農民連がすでに始めていた健康朝市。「安全安心な農産物づくりをめざす農民センターの方針と合致するイメージだ」と気に入り、拝借しました。

 今でこそ地産地消が大流行ですが、当時の農民の関心は薄く市場や農協への出荷が主でした。はじめは手探り状態でしたが、「朝市の心得は、継続と品ぞろえ」を基本に、生産物を増やし休まず続けてきました。

 常連客がほとんどで、周辺住民にとっては不可欠なものとなり、すっかり定着しています。生産者は、兼業農家や少量多品目生産の農家、退職や失業してから農業を始めた人などがほとんど。品目は四里四方、この土地で取れた旬の味で、新鮮さ、安全性などの評判も上々です。研修会などに参加し、技術向上や加工品の開発にも努力しています。

自慢の野菜を前に朝市部会のみなさん

 輸入自由化や価格支持政策の廃止で食料自給率が低下し、農家戸数が半減するなか、健康朝市は地域農業のために微力ながら貢献してきました。開設以来参加している桜川市の野沢万代さん(農民センター理事)は、「常連のお年寄りの顔が見えなくなることが一番寂しい。若い世代のお客も増やしていきたい」「何を作っても安値で売り先もないというなかで、朝市は経営を守るために役立ってきた。何よりも地域住民に支援されていることがうれしい」と話しています。朝市部員は現在約20人。ほかの地域にも開設していこうと、検討中です。

(茨城県西農民センター 北嶋誠)

(新聞「農民」2009.9.21付)
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2009年9月

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