深まった連帯・感動・友情の輪心は一つ 食料主権(3/3)G8サミット対抗行動リポート
内外参加者の感想日本の農家に親近感もったムハンマド・イクワンさん(インドネシア)日本は空気が新鮮で美しい。日本の小規模農民がどういう状況なのか興味がありましたが、交流してみて親近感をもちました。農民のほかに、他の分野の人たちも参加することによってよりダイナミックな運動になるでしょう。地元の人たちがセミナーや交流に多く参加してくれたのがよかった。日本語のスローガンでデモをしたのが印象に残っています。日本食は大好きですが、スパイスが少し足りない。
同じ思いで行動できて満足バドラル・アラムさん(バングラデシュ)日本人は平和的で温和。それなのになぜこんな過剰な警備なのでしょうか。韓国の仲間が入国できなかったことは、民主主義の日本で人権が踏みにじられた感じです。怒りとともに悲しい気持ちです。日本でいろんな人の意見を聞いて、行動や思いが同じでうれしかった。パレードも日本的で満足しています。
さまざまな世界の話良かった北海道・小清水農民組合 和田徹さんビート、小麦など二十四ヘクタールを耕作しています。今朝三時に出てきました。世界の話が聞けて、良かったです。二週間ほど前、収穫直前の野菜が雹(ひょう)害にあいました。気候変動は農業にも影響があると思いますが、自然災害にも負けない気持ちで農業に取り組んで、消費者にもアピールしていきたいです。
自国の農業もっと大切に!茨城・県南農民組合 竹崎善政さんパラグアイ移民三世で、十歳の時、来日しました。十二年ぶりにパラグアイに里帰りしたら、森林だった家の周囲が、地平線まで大豆畑になっていて、しかも日本に輸出すると聞いて、驚きました。先進国である日本が、発展途上国に食糧生産を押し付けていいのか、自国の農業をもっと大切にすべきではないのか、という思いで農民連の専従になりました。
食糧の危機を改めて実感した茨城・青木誠さん私はまだ学生ですが、母が農民連会員で、世界の話を聞きたくて参加しました。飲食店でアルバイトしていますが、残飯が大量に出て、これまで食糧危機を実感できませんでした。あらためて本当に“危機”なのだと痛感しました。外国代表が若いので驚きました。
各界層の活動広げ世論変えよう福島・浜通り農民組合 三浦草平さん青年の集いに参加して、労働者の青年の話も聞けてよかった。温暖化問題でも労働者と農民は被害も違う。一方からだけでは全体は見えないと思いました。さまざまな階層の活動をつなげていくことで、世論を変えていけると思いました。
韓国代表が入国できず残念茨城・常陸野農民センターから参加した五人昨年、韓国のチンジュ農民会・女性農民会の皆さんと交流し、この対抗行動には、大々的にカンパを呼びかけ、希望者を募って五人が参加。韓国代表団が入国できず、本当に残念です。国際シンポでは、食糧主権がいよいよ現実味を帯びてきて、減反見直しの世論が広がり始めて、とてもうれしく思いました。産直をしていると家を空けるのがたいへんですが、参加者五人とも家族が協力してくれました。
世界の農民と手をつなげよう前橋市農協職員 黛恵里佳さん世界の農民の声を聞くことができてよかった。アジアでもヨーロッパでも農民の苦しさは世界中で同じ。だからこそ世界中の農民が手をつながなければならないと思いました。群馬の人とも交流できてよかったです。地域でも一緒に何かできればと考えています。
農民の力強さに励まされた前橋市農協職員 羽鳥真希恵さん国際フォーラムでは、海外の農民たちがどういう活動をしているのか興味がありました。話を聞いてみると、日本とは違う力強さがあって勉強になりました。ヨーロッパでは、農民が優遇されていると思っていましたが、日本と同じ問題も抱えているのですね。こうしたことをもっと多くの人が知ってほしい。
(新聞「農民」2008.8.4付)
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[2008年8月]
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