「農民」記事データベース20080804-839-08

深まった連帯・感動・友情の輪

心は一つ 食料主権(2/3)

G8サミット対抗行動リポート

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生産現場の農家を訪問、交流

江別・岩見沢などで
海外代表「出荷は」「農薬は」熱心な質問

 海外代表は八日、岩見沢市周辺の農業視察を行いました。「生産者は何人?」「野菜ボックス以外の出荷先は?」 「集金や配達はどうしている?」―箱詰め作業中の野菜ボックスに群がり、次々と質問が飛び出します。

 野菜といっしょにレシピや産地の声を書いた通信を届け、価格は消費者と生産者が話し合って決めていることなど、海外代表との熱心なやりとりが続きます。

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空知センターの女性たちとサラギさん(7月8日)

 作業中のブロッコリー畑で

 海外代表が訪れた江別市豊幌にある伊藤良明さん(52)の農場では、農地二十二ヘクタールで水稲、ブロッコリー、大豆、ビートや直売用の野菜を生産。野菜の箱詰め作業が週二回行われ、札幌の新婦人会員に配達されます。

 ちょうど収穫作業中のブロッコリー畑では「有機質の補給はどうしている?」「農薬は?」とまたまた質問攻め(写真)。伊藤さんが畜産たい肥を長期間熟成させて使っていることや、収穫時に残らないよう農薬は生育初期しか使わないなど、ていねいに答えていました。

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 田植え機など見学、試食も

 その後、十五ヘクタールの農地で水稲、タマネギ、小麦のほか、トマト、ホウレンソウ、トウモロコシなど直売用野菜を栽培している岩見沢市峰延の白石淳一さん(60)=農民連会長=の農場を訪問。後継者の陽一さん(32)から完熟トマトなどの説明を聞いたあと、直接収穫して試食したほか、除草機やコンバイン、田植え機などを見学。手動の器具を使ったホウレンソウの袋詰め作業も体験しました。

 視察後、参加者は三笠市にある達布(たっぷ)山展望台へ。石狩平野を一望しながら、入植して原野を切り開いて作った農地の話などを地元の農家から聞き、交流を深めました。
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広大な石狩平野をのぞむ達布山で。「G8いらない!」(7月8日)


行動を共にし学んだこと

全労連青年部長 野村昌弘さん

画像 いま、物価高や食糧穀物危機など、世界的な連鎖反応が私たち青年労働者の生活に迫ってきています。あいつぐ小麦の値上げ。カップラーメンの価格が十七年ぶりに上昇。パンも二十四年ぶりに値上げ。これは青年にとって致命的な「都市型飢餓」を生み出しています。

 私自身、過去に二度ほどの最低賃金生活体験を行いましたが、「食べ物」の問題は切実でした。ワーキングプアやネットカフェ難民、日雇い派遣労働者は、いわゆる「激安輸入食品」にすがって生きています。百円のハンバーガーに寄りすがり「今、食べて行くこと」がなにより優先されます。それが将来にわたって人体にどういう影響を及ぼすのか、まで考えが回らず、「明日の仕事」「今日の食事」で頭の中がいっぱいです。

 このG8サミット対抗行動では、農民連青年部のみなさんと行動を共にするうちに、本当にたくさんの事を学びました。(私たち労働者は本当にくたびれているなーと比べてみてしまいました…)これを機会に、「食」と「温暖化」の接点で、未来に責任を負う青年らしい連帯を、みなさんと築いていきたいと思います。ともに奮闘しましょう!


「女性の日」集会の感動

新婦人札幌南支部長 河村万里子さん

画像 G8洞爺湖サミットに先駆け、七月四日から六日、「わたしたちの『サミット』」として札幌で様々な集会が開かれ、私は地元の利を生かしてすべてに参加しました。とりわけ、最終日の「女性の日」集会は、この間に学んだことがここに集約された感がありました。

 バスク、タイ、カナダ、フィリピン、韓国から参加された方々のお話は、それぞれの国での現実をうかがい知ることができ、とくに女性問題に言及した視点には共感できました。私たちが準備した手作りの小物などを手渡すと、抱えきれないほどのプレゼントに歓声があがりました。

 昼食は農民連女性部の方々の味自慢の野菜や果物、料理が並び、みんなで和気あいあいといただきました。最後に、まさに世界の女性と手をつなぎ、歌い、感動をともにしました。

 平和と地球環境を守り、食糧主権を確立するために、新自由主義と対抗軸にある、数の上では圧倒的多数の弱い立場の世界中の人々と連帯していくことの大切さ。それが大きな力になり得ることを確信できました。

(新聞「農民」2008.8.4付)
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2008年8月

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