「農民」記事データベース20080804-839-07

深まった連帯・感動・友情の輪

心は一つ 食料主権(1/3)

G8サミット対抗行動リポート

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飢餓・食糧危機問題セミナー

各国代表 打開の道、リアルに討論

 七月七日には飢餓・食糧危機セミナーが開かれました。

 司会の笹渡義夫さん(農民連事務局長)が「それぞれの国の現状をリアルに報告いただき、飢餓と食糧危機打開の契機となるよう、この会場からアピールしたい」と提起し、バングラデシュのバドラル・アラムさんと、タイのカティン・カーサさんが報告しました。

 食糧主権でこそ

 バドラル・アラムさんは、「食糧危機は人為的な問題であり、一九九六年以降の十年間、自由貿易体制のもとで飢餓が解決されるどころか、公正に分配されていないことが問題だ」と指摘。飢餓解決のために「まずやるべきは農民を守ること。農民は食料を生産し、世界の人々を養っている。農民が守られない限り世界の人々は食料を手にすることはできない。農民を守るうえで一番大事な点は食料主権であり、食料主権によって農民が生存できなければ世界の人々が生存できない」と訴えました。

 カティン・カーサさんは、「食糧危機でタイ国民は収入が増えないのに、二倍に値上がりした米を買わなければならなくなった」と切り出し、これにより所得の低い中間層が被害を受けていることを指摘。「食糧危機の解決は人々に十分な食料を与えるということだけではなく、農民が生産手段への権利を持ち、公正な貿易が行われることが必要。生産システムの多様化で余るほどの食料を供給する必要がある」と訴えました。

 就農人口増を

画像 セミナーでは二人の報告への質問と討論が行われ、スペインのバスク地方から参加したジョス・オギレンさんは、「田舎で農業を続けることができなくなり、就農できない人が増えていることが都市の問題につながり、潜在的な食料危機が進行している。これは新自由主義によって生み出されており、都市の人口は増えているのに、田舎の農家の人々はどんどん減っており、食料を十分まかなうことができない」と指摘し、農業への就業人口を増やす必要性を訴えました。

(新聞「農民」2008.8.4付)
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2008年8月

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