悪政を打ち破り、地域の生産を担える組織へ前進しよう全国委員会への報告(3/3)二〇〇五年七月十三日 農民連常任委員会/ (2/3) / (3/3)
C 多様な要求による会員拡大と、新聞「農民」読者拡大(1)組織の現状と教訓春の大運動以来、数十名の会員を迎え入れ、新聞「農民」読者を持続的に増やしている組織があることは貴重な成果です。会員拡大を前進させている組織に共通するのは、都道府県連が組織作りを前進させる確固とした立場で、学習や話し合いをもって会員が税金や産直などで「これなら誘える、紹介できる」という自信がもてる努力を行っていることです。その結果、会員拡大の多くが会員の紹介によるものになっています。 奈良県では三つの単組の事務所と専従者を力に、支部の学習と話し合いを通して仲間を誘う要求と対象を出しあい、六十〜七十人が拡大行動に参加して会員拡大を前進させています。自立した支部づくりと結んで会員の紹介を力に拡大を前進させている福島などの教訓もそこにあります。 沖縄県連が財政問題を克服し、組織づくりに踏み出していることは全国を激励しています。 米価暴落や国民負担増による経営と暮らしの困難が拡大しているなかで農民連のとりくみへの期待が高まっています。米をめぐる異常事態のなかで販路の確保に対する要求も強まるなど、対話すれば会員拡大を前進させる条件が広がっています。 農政と経営の両面から農家の要求が切実になっているなかで、農家の要求のよりどころになれる組織は農民連だけです。教訓に学んで会員と読者拡大を正面に据えて飛躍させましょう。
(2)年末まで会員と新聞「農民」読者拡大を中心課題にすえ全力を1、組織を拡大するいきいきとした青写真を地域の農業をめぐる情勢や農家の要求を出し合い、今なぜ、会員と読者拡大かを議論し、都道府県連が確固とした意思統一をはかることが特に重要です。都道府県連ごとの会員と新聞「農民」読者の年間目標を達成することを基本にしつつ、到達点を踏まえて年内目標を再度明確にしましょう。目標は、どの地域にどんな要求で、だれに依拠して組織をつくるのか。単組や支部では、目標とともに、どんな要求でだれを誘うか、会員からの紹介、分担も具体化しましょう。 組織的に到達点が様々であり、体制を含めて困難を抱えている組織もあります。 今日の情勢のもとで、いつまでも組織的困難を放置することは許されません。どこで突破するか、みんなの英知を集めてあらゆる可能性をくみつくす真剣な努力が求められています。本部もブロックとも連携しての援助を強めます。 常任委員、全国委員、都道府県連と単組などの役員が運動の先頭に立ち、単組や支部と一緒に行動しましょう。ブロックごとに励まし合い、競い合って運動を進めましょう。七月中にすべての都道府県連と単組・支部で会議を開きましょう。
2、会員拡大についてこの間の運動で結びついた農家や、会員の知り合いの農家、新たに消費税課税対象者となる農家、ネットワークを生かしたものづくりや販売などの取り組みのなかで加入を呼びかけましょう。「農民連ふるさとネットワーク」が十二万俵を目標に〇七年産の「準産直米」の取り組みを進めています。農家を結集することが目標を達成する最大の保障です。 新たに消費税の課税対象となる農家との対話や相談会へのお誘い、地域の生産法人、集落営農組織、直売所グループ、地域でがんばっているすべての農家に働きかけましょう。要求ごとの「相談会」や、いっせい拡大行動日を設定して運動を進めましょう。
3、三万人の新聞「農民」読者をめざして全国的に後退傾向にある新聞「農民」読者に歯止めをかけ、三万人読者に到達させることは、運動と組織のすそ野を広げるための最重要課題です。「構造改革」を推進するためのイデオロギー攻撃が激化するなかで、新聞「農民」を読まなければ農政の真の動きが分からず、展望が生まれません。一人ひとりの農家に紙面を広げ、購読を呼びかけましょう。また、再選された農業委員や、合併によって新たに配置された自治体農政担当者など農業関係者、生協など産直で結びついている消費者や業者などに購読を勧めましょう。
(3)すべての組織が税金要求で会員拡大に取り組めるようになろう全国的な組織づくりの教訓は税金要求によるものです。しかし、税金要求を正面に据えて取り組んでいる組織は都道府県連の半数余にとどまっており、これが組織づくりが前進しない障害の一つになっています。また、年明けから会員だけを対象にしたマンネリ的な取り組みになっている組織が少なくありません。すべての都道府県連と単組が税金要求で会員拡大ができるようになるため、今から来年の確定申告をめざして取り組みのイメージづくりや実務者の養成、会員を対象にした学習会、記帳簿の普及と計算会などに取り組みましょう。
(4)青年対策と青年部活動青年対策と青年部への組織化は、すべての組織に共通する重要課題です。都道府県連に青年担当を配置し、農業青年の要求の実現と担い手対策、青年部作りを強めましょう。
(5)女性部の運動と第五十一回日本母親大会の成功を農業の主役である女性の力を生かすことは、生産と農地を守り、食と農を中心にした地域づくりを進めるうえで決定的に重要です。地域での話し合いや計画づくりのなかで女性の力を明確に位置づけ、農民連の女性会員と女性部はその先頭に立ちましょう。第五十一回日本母親大会(茨城県)は、女性の要求と運動を結集する節であり、農と食の合意を広げる絶好の機会でもあります。茨城県連と関東各県をはじめ、すべての都道府県連から代表を派遣しましょう。
(6)〇五年半期決算と財政の確立について沖縄県連が長期にわたる本部への滞納を、県連役員会の深い議論と団結で解決し、要求運動と組織の前進に向けて大きく踏み出していることは、財政の確立なくして組織の前進はないことを改めて示しています。長期にわたって財政の困難を抱えている組織は、組織を立て直す構えで財政問題に正面から向き合い、解決の努力を強めることを呼びかけます。すべての都道府県連と単組が半期決算に基づいた財政対策を強め、組合費、機関紙・誌代、資材代の回収に全力をあげましょう。 新聞「農民」読者拡大は、本部と都道府県連財政を確立する重要な柱となっています。財政の視点からも組織をあげて読者拡大を進めましょう。
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(新聞「農民」2005.8.1付)
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[2005年8月]
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