BSE 全頭検査見直し納得できない全頭検査見直し納得できない厚労・農水両省と食品安全委が意見交換会
〈厚労・農水両省〉厚労省と農水省が九月二十一日に、都内で開いたBSE対策に関する意見交換会でも、全頭検査の継続を求める声が相次ぎました。参加者は、「全頭検査の見直しは反対。見直しても検査するという県があるが、各自治体に任せるということでいいのか」(主婦連合会・和田正江)、「検査見直しで、消費者は検査済みの牛を選ぶことができるのか」(長野消団連・桝野金次郎)、「二十カ月以下を除いても、自主検査するとの声が農家から寄せられる。生産者、自治体、消費者が努力して築いてきた信頼を崩さないでほしい」(全国肉牛事業協同組合・山氏徹)、「全頭検査をいつ見直すのか。アメリカ大統領選挙の後か先かで、食への安全と信頼が違ってくる」(大地を守る会・野田克己)などと発言。 さらに、農民連食品分析センターの石黒昌孝所長も出席し、「全頭検査は堅持すべきであり、新しい技術も導入して完全になくす対策が必要。アメリカの要求に応じて見直すのではなく、日本の対策を維持し、世界に広げる立場でがんばってほしい」と述べました。
〈食品安全委〉全頭検査の見直しは、納得できない―食品安全委員会は十六日、東京都内でBSE対策に関するプリオン専門調査会の「中間まとめ」について意見交換会を開きました(写真〈写真はありません〉)。研究者や消費者、食肉業者、和牛生産者など、約二百四十人が参加。会場には疑問と不満の声があふれました。意見交換会では、プリオン専門調査会の吉川泰弘座長(東京大学大学院教授)が「中間まとめ」について説明。その後、集まった参加者から質問や意見が出されました。 ある生協理事は「二十カ月齢で線引きするのは危険だ」と発言。また研究者からは「リスクがまったくないと言えないならば、疑わしきは遠ざけるべきではないか」といった意見が出され、消費者団体の代表からは「若い感染牛の生体実験結果を待ってから結論を出すべきだったのではないか」など、次々に疑問や批判が出されました。また和牛生産者は、「全頭検査が廃業しようという農家を踏みとどまらせた」と述べ、全頭検査の継続を求めました。
(新聞「農民」2004.10.4付)
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[2004年10月]
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