連載/これだけは知っておきたい介護保険(1)介護保険制度とはどんなもの?「なぜ四十歳以上の人が保険料をとられるの」「保険料はいくらになるの」「払わなくてもいいの」など、来年四月の実施を前にして介護保険に対する心配や不安が高まっています。そこで、「これだけは知っておきたい介護保険」をテーマに仕組みや保険料、介護サービスをはじめ、問題点、どう改善させるのかなどについて考えていきましょう。
40歳以上の人は毎月保険料を介護保険は、四十歳以上のすべての国民から保険料を集め、高齢者の介護にかかる費用をまかなうというもので、来年四月から始まります。まず、介護保険の全体の仕組みについて知っておきましょう。
介護保険制度は、寝たきりや痴ほうなどで介護が必要になった人に特別養護老人ホームへの入所や訪問介護(ホームヘルプサービス)の介護サービスを提供する社会保険制度です。
介護保険は、任意の保険ではなく、四十歳以上のすべての人が強制的に加入させられ、毎月保険料を一生負担しなければなりません。保険料は各自治体で決めることになっていますが、「自分には関係ない」と支払わなければ罰則を受けます。 サービス受けるには「認定」必要医療保険では、病院に保険証を持っていけばお医者さんに診察してもらえます。ところが、介護保険は「介護が必要」と認定されないと、介護サービスを受けられません。認定を受けるには、本人や家族が市町村の窓口に申し込まなければなりません。受け付けは、十月から始まります。申請しても「自立」と判定されると、サービスは受けられません。「認定」された人は、「介護の必要度」によって「要支援」「要介護一〜五」の六段階に分けられ、施設や在宅でサービスを受けることができます。「要支援」と認定された人は、在宅サービスしか受けられません。
厚生省の認定基準は、心身状況だけをみて、介護者がいるのかどうかとか、経済的な状況や住宅環境などは考慮していません。また、施設やホームヘルパーさんなど介護を提供する体制の整備が遅れています。
(新聞「農民」1999.9.6/13付)
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[1999年9月]
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