関東ブロックワイド版(1)米作りに意欲燃やす
両親も期待、頼もしい後継者埼玉・春日部市 白石要一さん埼玉県春日部市で米麦を受託も含め十二ヘクタールを作っている市内でもトップの専業農家で農民連会員である白石一夫さん(54)の後継者、要一さん(25)。来年二月に開催される埼玉県4Hクラブ五十周年実行委員長という大役を担いながら、農業に意欲を持って取り組んでいます。
埼玉県連東部センター事務局長の高橋利男さんの案内で朝八時半過ぎに白石家を訪ねると、要一さんは田んぼの草取りに出かけていました。田植えの終わった広々とした水田には三十センチ以上に伸びた稲がスクスクと生育。要一さんは、ラジオのイヤホーンを耳にあてて、黙々とヒエなどの雑草を取っていました。
就農して五年目になります。「やっと昨年から代かきを本格的に任されるようになった」と語ります。
営々として稲作農業を守り、面積も増やしてきた一夫さんの思いを受けとめ、農業を継いだ要一さん。4Hクラブの県内のプロジェクト発表会で富山県産の「新大正もち」の生育を報告し県代表に選ばれ、関東大会に出ることになりました。「全国大会にも出たい」と言います。
母親の千代さん(51)は「いま夢中でやっている。このまま続けてほしい」と期待しています。両親は「早く結婚してほしい」という希望を持っています。車と映画、スキーを趣味にしている要一さんへの両親の期待がふくらみます。 (西村)
高裁書記官から“大変身”!農家の協力でトマト栽培/群馬・片品村 笠谷裕二さん笠谷裕二さん(51)は、群馬県利根郡片品村に居住し、三十アールの農地に七棟のビニールハウスを建て、トマトの有機栽培で生計をたてています。笠谷さんの前職は、東京高裁の中堅書記官という変り種です。バブル経済がはじけてから、高裁の仕事も破産や執行など毎日厳しい勤務が続き、三十六歳の頃から血糖値が上がり、糖尿病など健康に不安をかかえていました。そして、かかりつけの医師の助言もあり、年収一千万円の暮らしを捨て、片品村に移住したというわけです。
笠谷さんは、たまたま夫人の実家が隣の利根村にあったことから、縁あって農民連・利根村農民の会々長、井上健太郎さんと出会いました。井上さんから農地十アールを借りて三棟のビニールハウスを建て、有機栽培の指導・援助も受け、二千本のトマト栽培を始めました。
経営的には大変ですが、健康も回復し、これから技術も大いに学び、仲間と協力して安心・安全でおいしいトマトを消費者に届ける決意を新たにしています。 (群馬農民連 坂田進)
(新聞「農民」1999.7.5付)
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