ストップ! 押しつけ輸入米
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アメリカは“自由化の時代に米を全く輸入しないのは通用しない。一定量の米を輸入すべきだ”と圧力をかけ、MA米に2種類の制度を押しつけました。
(1)加工用や飼料用に国が輸入する「一般MA米」と、(2)主に主食用に輸入する「売買同時入札(SBS)米」です。SBSは輸入業者と卸業者・実需者が直接取引の契約を結んで入札に参加する実質的な民間取引。
輸入量も事細かに決められました。1年目の95年に86〜88年国内消費量の4%(43万トン)を輸入することから始まって、99年には7・2%(77万トン)まで毎年輸入量を増やすこと、そのうちSBS米は1万トンから10万トンに増やすこと。
本来、ミニマム・アクセスは「輸入機会の提供」、つまり「輸入してもいいよ」というだけのことにすぎず、「輸入義務」ではありません。しかし、政府は「米のミニマム・アクセス機会の法的性格に関する政府統一見解」(94年)にもとづいて「米は国が輸入している品目だから、通常の場合にはMA数量の輸入を行うべきもの」と言い張っていますが、これは日本政府の特殊な言い分にすぎず、国際ルールでも何でもありません。
現にアメリカやEU(欧州連合)は乳製品の「アクセス」を守ったためしはありません。
もともと貿易は、各国が足りないものを交換しあう「国際的な商業」であり、生産過剰で不要な商品の輸入を義務づけるのは「自由貿易」に反します。日本政府はアメリカの圧力をはね返して、きっぱり「要らないものは輸入しない」という態度をとるべきです。
“水田活用交付金によって飼料米が増え、すでに基本計画の目標を超過している。今後は、反収の多い専用品種に交付金の配分を限定し、主食用米と区別した生産を徹底していくべきだ”
バカな話です。
(1)割高なアメリカ米を飼料米に回して大赤字を出すのは「財政合理主義」に反しないのか。(2)アメリカ米は「専用品種」ではないが特別扱いなのか。(3)飼料米への交付金カットという圧力をかける暇があったら、MA米の赤字を削ったらどうか。
[2022年12月]
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