「農民」記事データベース20210906-1471-02

全国に広がる9000円米価

変えよう“農家つぶしの菅農政”


 米価大暴落、大規模でも経営がもたない

 先週、島根県の米の概算金が公表されました。JAに支払われる概算金(60キロあたり)は、コシヒカリが前年比▲(マイナス)2000円の1万600円、きぬむすめ、ハナエチゼンは前年比▲2200円でそれぞれ、1万400円、9900円となっています。また、愛知県の仮渡金はコシヒカリが、前年比▲2300円の1万300円となるなど下落が連鎖しています※1

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 このように産地在庫が少ないと見られている産地でも、2000円以上の下落となっています。引き続き、北海道、東北の各県も9月初めにかけて概算金が決定されます。

 多くのJAが20年産米の在庫を抱えており、保管経費の増加、販売価格の値下げなどによって抑制的な概算金決定につながっています。産地を問わず、2000円以上、3000円程度の下落になる可能性がますます強まっています。

 米価暴落が広がる中で、長雨の影響も各地で報告されています。日照不足による登熟不良、高温障害などで収量・品質ともに不安が高まっていて、米価暴落と減収の二重苦が農家を襲う可能性が強まっています。コロナ禍による米の過剰在庫を市場から買い入れるなど緊急対策が早急に求められています。

 「農民」号外に反響、米危機打開行動の成功を

 米価特集の「農民」号外を読んだという福井県の農家の方から、農民連本部に電話があり、「書いてあることは本当にそのとおりだ、でも、知る人は少ない。ぜひすべての国会議員にも送ってほしい。米農家の苦しみの声を広げてほしい」と要望していました。

 また、「農民」号外を読んだという、新潟県佐渡市の農業法人経営の方からも「こんな金額では経営が続けられない。農民連で米の販売ができるか。今の政権は倒さないとだめだ」と米作りが危機的状況にあると訴えられました。

 福井県連は、地元の福井新聞に「農民」号外を2万部折り込み、農家に届けました。新潟の生産者も読者から見せてもらったとのことでした。

 米危機打開全国一斉行動を最大規模の取り組みで成功させましょう。

 米価暴落の元凶は菅政権の無能・無策の米政策。政権交代で、安心して農業が続けられる農政に転換できることを大きく知らせていきましょう。


【訂正】 2021年9月27日号にて、以下の訂正がありました。
 2021年9月6日付2面「全国に広がる9000円米価」の表で、一番右の縦の列が「20年産」となっているのは「14年産」※1の誤りでした。
 2021年10月4日、訂正しました。

(新聞「農民」2021.9.6付)
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2021年9月

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