豊洲市場に重金属含む粉じん
分析センターが調査多くの市場関係者が反対する中、昨年10月11日に東京都は築地市場の移転を強行し、豊洲市場を開場させました。しかし、反対運動の中で築地おかみさん会や「守ろう! 築地パレード実行委員会」が指摘した豊洲市場※1の欠点があらわとなってきています。
3月23日に行われた築地移転反対運動の報告集会で東京中央市場労働組合の中澤誠執行委員長は「買い物に来た業者から『使いにくい』『不便』という声が上がり、構内でも事故や問題が多発している」と報告しています。 そのひとつに、豊洲市場※2内で堆積していた黒い粉じんから重金属が検出されたことがあります。この粉じんの検査には農民連食品分析センターも協力しました。 分析センターの検査で検出されたのは重金属のアンチモンやクロム、銅、ヒ素、カドミウム、鉛などです。粉じんは構内を走るターレ(荷物運搬用の車)のタイヤから出たものとみられます。 東京都は「空気中にある粉じんの濃度は薄く、すべてが重金属であっても問題ない」として、新たな粉じんの成分調査を行わない姿勢を示しています。 開放構造で、海水で床面を常に清潔にできた築地ではありえなかった事態であり、食品を扱う市場で人体に有毒で低濃度でも蓄積していくヒ素など重金属を含む粉じんが舞うこと自体問題です。
分析センターの八田純人所長は「東京都は、食品流通の中心である豊洲市場でこうした有害物質が舞っていることをきちんと認識し、厳密な検査をもとに対策を行うべきです。都には食品流通の安全性を守る責任があります」と話します。 分析センターはこれからも、食の安全を守る調査活動を進めていきます。
訂正 4月1日付3面の本の紹介『わたしのエコひいき農業』の記事のなかで、発行元の筑波書房の電話番号に誤りがありました。正しくは、03(3267)8599です。お詫びして訂正いたします。
※【訂正】 4月15日付3面「豊洲市場に重金属含む粉じん」の記事で、本文9行目「指摘した築地市場の欠点が」、26行目「築地市場内で堆積していた」の部分の「築地市場」は、正しくは「豊洲市場」※1 ※2でした。おわびして訂正します。 (新聞「農民」2019.4.15付)
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[2019年4月]
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