「農民」記事データベース20160829-1227-06

全国研究交流集会
オプションツアー
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 全国研究交流集会の終了後(8月5日)、希望者はオプションとして被災地コースと太陽光発電に分かれて視察を行いました。


“再エネに転換し、原発はゼロに”

県農民連の熱い情熱にふれる

太陽光発電視察コース

 太陽光発電所を視察するオプションコースには、すでに太陽光発電に取り組んでいる茨城県の参加者や、これから再エネに取り組みたいという山形、群馬、富山、石川、長野の参加者など、約40人が参加しました。

 ツアーバスはまず、6月にオープンしたばかりの佐々木健三前会長のささき牧場カフェに立ち寄り、新鮮な牛乳や地元のワサビがピリリときいたソフトクリームを堪能。猛暑日とあって、ひんやり、やさしい甘さに「冷たーい」「おお、香りがいいなー」と歓声を上げていました。

 つづいて福島県農民連と産直センターふくしまの直売所「産直カフェ」へ。参加者は収穫が最盛期を迎えた桃などの買い物を楽しみつつ、直売所の奥に設置された放射能分析室を見学。農産物や土壌の検査を続けながら、5年を経た今もなお原発事故の影響と向き合う福島県農民連の取り組みを聞き、「再エネに転換し、原発はゼロに」との熱い情熱の根源に触れることができました。

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説明を聞きながら、放射能分析室を熱心にのぞきこむ参加者たち

おすすめしたい小規模発電
太陽光発電に取り組みたい者多く

 発電中のパネル炎天下の説明も

 福島市平野にある福島太陽光発電所では、照り付ける炎天下、まさにパネルが発電中。この発電所は、福島県農民連の事業体である福島県農民連産直農業協同組合が、高齢化で営農を断念した桃農家の会員から土地を借りて昨年建設したもので、パネルの設備容量は81キロワット、パワーコンディショナー(発電時の直流電力を交流電力に変換する機器)の設備容量は49・8キロワットという、比較的小規模な太陽光発電です。

 案内役の福島県農民連事務局長の佐々木健洋さんは、「どちらかの設備容量が50キロワット以下であれば『低圧』扱いとなり、設備認定も取りやすい。必要面積も小規模でよく、これからやろうと考えている農民連の皆さんにぜひおすすめしたい規模だ」と、福島県農民連の数ある発電所のなかでも、あえて小さな太陽光発電に案内した意図を強調しました。

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炎天下にもかかわらず、参加者は案内役の佐々木さん(右端)を質問ぜめに

 まずやることは土地をみつける

 佐々木さんは、農地法との関連や、資金調達の額や方法、電力会社の系統接続の問題、売電価格と事業見通しなど、参加者の矢継ぎ早の質問に答えながら、実践的に説明。「いちばんたいへんで、最初にやるべきことは、土地をみつけること。会員や地元の農業委員会などありとあらゆるつてをたどれば、雑種地や山林、市街化区域で農地転用しやすいなど、太陽光発電に向く土地がかならず見つかるはず。売電価格は下がっているが、設備費用もそれに応じて下がっており、今でも安定した収益が見込めるので、ぜひ全国で農民連の運動の一環として再エネ事業に取り組んでほしい」と、強く呼びかけました。

(新聞「農民」2016.8.29付)
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2016年8月

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