「農民」記事データベース20160208-1200-07

みんなでやることが大切!!

農民組合の原点に返って
私たちの組織は変わった

和歌山・紀の川 那賀農民組合※1


組合員に意見や要求を聞き

 和歌山県紀の川市の那賀農民組合が昨年11月30日に総会を開催。マイナンバーと国民健康保険値上がりの学習をあわせて開催したところ、例年一ケタの参加者だったところが48人の大盛況になりました。この背景には、農民組合の原点に立ち返った役員の奮闘がありました。

 那賀農民組合では従来、会費を紀ノ川農協の口座から引き落としていたのを3年前にやめました。「組合の会費という意識が薄くなっていたので、意識を変えるために思い切ってやめました」と畑敏之組合長は話します。その結果、一旦は未納の人が増えました。そこで、「農民の要求実現という組合の原点に立ち返って取り組もうということを役員で話し合い、組合員80人ほどに手分けして電話をしていきました。そのなかで、組合の活動を改めて説明し、意見や要望を聞くなかで組合の大切さを伝えていきました」。

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50人近くが参加した那賀農民組合の総会

 会費の徴収や対県、対市交渉も、これまでとはやり方を変えました。「これまでは事務局任せになっていて、交渉でも実際の要求とかみ合っていないところがありました。会費は組織が責任を持って集めようと、役員が手分けして行い、交渉にも初めて役員総出で臨みました」と畑さん。若い役員もこの動きに積極的に取り組んでいます。

県市交渉にも役員総出で

 紀の川市では昨年急に国民健康保険の基金が尽き、保険料の大幅値上げが議論されています。市の国保協議会に要望を出すため、その中心となる役員も総会で選出しました。「このままでは、農家は生活保護世帯より収入が低くなってしまいます。市も混乱していて、私たちも勉強しながら対応しています」と厳しい状況です。「このなかで若い人の意見も取り入れて、その夢や要求を実現できる組織にしていかないと組合の価値はないと思っています」と決意を固めています。

青年農家の意見取り入れ
夢や要求実現できる組織に

 「県農民連全体でも同じような動きを進めています」と話すのは紀ノ川農協の宇田篤弘組合長。「一人でやるのではなく、みんなが参加することが大切。話し合いの中でも、相手を批判するのではなく、一致点を見つけることが必要じゃないかという姿勢で役員が臨むようにしています」と意識改革に取り組んでいます。

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青年農家も各地のイベントで大活躍

 「とにかくスタートは相手の話を聞くこと。組合員の意見聞く機会を増やすことが必要です」と、農民組合の原点に返った奮闘が続いています。


訂正 2月22日号にて、以下の訂正がありました。
 2月8日付、4面「農民組合の原点に返って」の記事と見出しで「那珂農民組合」となっていますが、正しくは「那賀農民組合」※1でした。おわびして訂正します。
 2016年2月29日、訂正しました。

(新聞「農民」2016.2.8付)
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2016年2月

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