「農民」記事データベース20151214-1194-05

TPPストップ!

会員・読者拡大
総対話運動
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情勢が変わった
農民の怒り広がる

関連/TPP・米価など全議会の請願めざして
  /会議の定例化が力に


TPP・米価など
全議会の請願めざして

農協支所長が議員を紹介

 佐賀県農民連

 佐賀県農民連は、県内の農協や県、市町村を回り、「TPPストップ! 会員・読者拡大総対話運動」を繰り広げています。佐賀の取り組みを紹介します。
(佐賀県農民連 平林正勝)

学習会など通じて組織拡大を追求

 「安倍首相はやめさせにゃいかん」「前回自民党を勝たせすぎた。今度は負けさせないと」―。農民連として、TPP調印・批准阻止の農協訪問のなかで口々にでてくる怒りの言葉です。佐賀県農業協同組合の各支所長からは「来年の参議院選挙では、自民党の選挙区候補は推薦しない。熊本県の農協組合長が自民党の比例区候補として出るが、われわれは自主投票と決めた」と、今まででは考えられない言葉が返ってきます。それほどまでに、TPPに対する自民党の公約破り、政府与党の国会決議違反への農民の怒りは広がっています。

 また、伊万里市農協を訪問したところ、対応した課長は、「9月議会で自民党系の議員から問い合わせがあった。『政府に対してTPP問題で国会決議を守れという意見書を共産党が提案してきたが、賛成してよいかどうか』と。意見書案を見せてもらったが、農協の意見とほとんど同じだったので、『賛成していいのでは』と答えた。その結果、伊万里市の9月議会では、TPPに関する意見書が成立した」と、その内幕を話してくれました。

 今までであれば、同じ意見書でも、共産党提出というだけで否決されていたものが、意見が一致するなら共同するというところに情勢の特徴があることを実感させられました。

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県に申し入れる福島会長(右)と平林事務局長(その隣)=11月18日、県庁

 また、農民連は、県議会だけでなく、県内10市10町のすべての議会に、TPP問題と米価問題で請願行動を行っています。

 今までは1市4町の議会は、紹介議員をつくれないでいました。今回はどうしても、その議会を含めてすべての議会に請願したいと、あらゆるつてを探して紹介議員づくりに知恵を絞りました。

 ある町では、農協支所訪問をしたときに、支所長に相談。支所長は初めて会ったにも関わらず、「それなら自分が知っている議員に話してみよう」と約束。翌日には、「引き受けてくれる議員を紹介する」と支所長から電話がありました。さっそく電話すると、「12月に入って話し合いましょう」と応じてくれました。

 また、別の町では、元共産党の町議に相談したところ、「議長を知っているから」と議長を紹介され、紹介議員をつくってくれました。しかも、「こんな大事なことは議会だけでなく、町あげての運動が必要だ」と、議長や町にも申し入れるよう助言され、町長にも申し入れました。

 今年初めの知事選挙で、自民党候補が大差で農政協推薦の候補に敗れました。農民、県民の怒りは米価暴落、TPP「大筋合意」や農協「改革」を通じてさらに高まり、広がっています。

 県農民連はほかに、県労連や連合などの労働組合、地域婦人会や新日本婦人の会などの女性組織、青年団、保険医協会なども含め26団体にも申し入れました。

 こうした取り組みを反映してか、数年ぶりに開いた収穫祭には、従来の倍以上となる200人近い参加者がありました。

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農民連と新婦人共催の収穫祭=11月23日、多久市

 12月からは、全自治体での学習会を計画しています。農家や県民のくらし、地域経済や自然環境を守るために県民的な共同行動を広げ、戦争法廃止やTPP批准阻止のためにも、安倍内閣打倒をめざし、「オール佐賀」をめざします。

 この1年間で、組合員4人、新聞「農民」読者25人を増やしてきましたが、この「総対話運動」のなかでは、組合員1人、読者1人の拡大にとどまっており、これからは学習会などを通じて組織拡大を意識的に追求していきたいと思っています。

(新聞「農民」2015.12.14付)
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2015年12月

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